MONEY SKILL SET EXTRA
お金を倍々に増やす投資術/収入の3割投資/資産バランスの基本ピラミッド【パックン】
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2025年6月15日

株・保険・住宅など資産運用にまつわるスキルセットを一流のプロの講義を受けて学ぶMONEY SKILL SETの応用編。今回は投資歴30年のパックンが「節約・投資術」を解説。後編では、節約したお金を投資で増やす方法を教える。 <ゲスト> パトリック・ハーラン(芸人/東京科学大学 非常勤講師) htt...
投資のプロが実践する子どもへの教育法とは?ビットコインも保有する芸人パックンの資産運用術
「節約がスポーツだと思って、アスリートのように取り組むと収入の半分ぐらい投資できる」と語るパトリック・ハーラン氏。子どもに毎年クリスマスプレゼントとして80万円を贈り、一緒に投資先を考えるという驚きの教育法も実践している。資産形成のコツから子どもへの金融教育まで、投資の達人による具体的なアドバイスをQ&A形式でお届けする。

Q. 投資を始める前に確保すべき「エマージェンシー資金」とは?
投資を始める前に、まずエマージェンシー資金(緊急資金)を確保することが重要だ。これは、万が一失業したり、大病を患ったり、自然災害に遭ったりした場合に、収入が途絶えても半年程度は生活できる資金のこと。
計算方法は簡単で、月々のキャッシュアウト(支出)×6が目安となる。この資金があれば、株価の乱高下などあっても慌てることなく、長期的な視点で投資を続けられる。
ただし、投資経験を積むにつれて、換金性の高い商品を多く持つようになれば、この緊急資金の割合を減らしていくこともできる。株式は大体1〜2日で売却できるため、急に資金が必要になった場合でも対応可能だ。
Q. 資産運用に最適なピラミッド型ポートフォリオとは?
資産運用では、リスクの低いものから高いものまでをピラミッド型に組み合わせることが理想的だ。

1. 土台:エマージェンシー資金(現金)
2. 下層:債券ファンドなど、元本割れしにくい商品
3. 中層:S&P500などの投資信託
4. 上層:セクターファンド、個別株、不動産など高リスク商品
このように組み立てると、資産全体が崩れることなく、安定した運用が可能になる。特に若いうちは、ある程度リスクを取っても長期的に成長が見込める中層〜上層への投資割合を増やしていいだろう。
ただし、老後が近づいている人は、テスラ株やビットコインよりも、投資信託や債券ファンドにシフトした方が良い。ハイリスク商品の比率を下げ、より安定した資産構成に切り替えるべきだ。
Q. 給料のうち何割を投資に回すべき?
「思い切って行った方がいい」とハーラン氏は断言する。特に若くて独身の場合は、収入の4〜5割を投資に回してもいいと考えている。
理想的な配分として「3・5・2」という数字を挙げている。これは収入の5割が生活維持費、3割が投資、2割が娯楽費という意味だ。娯楽費を工夫して減らすことで、より多くを投資に回すことができる。
「節約がスポーツだと思って、アスリートのように取り組む」という考え方が効果的だ。例えば、映画館ではなく友人宅で映画を見たり、外食を減らして家飲みをしたりするなど、工夫次第で節約は可能になる。
Q. 子どもに投資の大切さを教えるには?
ハーラン氏は子どもが小さい頃から、債券や投資信託、株式についての会話を自然に取り入れてきたという。食事中や普段の生活の中で、「パパはこういうファンドを持っているよ」といった話をすることで、投資が特別なことではなく、日常的なものだと教えている。

さらに特徴的なのは、ジュニアNISAを活用した教育法だ。クリスマスプレゼントとして毎年約80万円を子どもに贈り、どこに投資するかを一緒に考える。投資信託のパンフレットを見ながら、「この間旅行で行った国のファンドを応援する?」など、子どもが興味を持てる話題と結びつけて選ぶことで、投資への関心を高めている。
ただし、投資だけでなく、子どもには「駄菓子も食べてほしいし、お祭りで遊んでほしい」と語る。節約と楽しみのバランスを取りながら、お金の価値や増やし方を教えることが大切なのだ。
Q. 投資詐欺から子どもを守るには?
投資詐欺から子どもを守るためには、お金の仕組みと価値を理解させることが重要だ。子どもにお手伝いをさせて小遣いを稼がせたり、高校生・大学生になったらアルバイトを経験させたりすることで、お金を稼ぐ大変さを実感させる。

例えば、コンビニでレジ打ちのアルバイトをして8時間働いてようやく手取り1万円程度になることを知っていれば、「電話数本で10万円もらえる」といった話を聞いたとき、すぐに怪しいと気付くはずだ。
また、「確実に」「100%」といった売り文句を聞いたら即座に電話を切るべきだと教えること。ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンは存在するが、ローリスク・ハイリターンは絶対にありえないということを理解させるべきだ。
Q. いつから投資の効果を実感できる?
ハーラン氏は25歳から投資を始め、余裕を感じ始めたのは約10年後の35歳頃だという。稼ぎ続けられたことと、生活費を収入の2〜3割で抑えられたことが大きかったようだ。
35歳で結婚し、37歳で子どもが生まれると再び不安を感じたが、それまでの投資が支えになった。特に25歳から始めた投資は、途中でドットコムバブルの崩壊などを経験しながらも、10年で資産が約2倍に増えていたという。
ただし、タクシーに乗れるようになったのはごく最近の2年ほど前だといい、長年節約を続けてきた。その結果、現在は「目標が見えてきて、少し遊んでもいい」と感じられるほどの余裕が生まれている。投資の効果を実感するには10年という時間が一つの目安になるようだ。
Q. 世代を超えて資産を増やすコツは?
若いうちから投資を始め、それを子や孫の世代まで続けることが資産を大きく増やすコツだ。ハーラン氏は「70年あれば1,000円が12万8,000円になる」と説明する。
また、相続税対策としても投資は有効だ。相続税は資産の3〜4割が課税されることもあるが、投資していれば20年で資産が4倍になる可能性がある。つまり、半分が相続税で取られても、元の額を超える資産を残せる計算だ。
「よく3代で財産がなくなると言われるが、それは預貯金の場合。投資していればそうはならない」とハーラン氏は強調する。世代を超えた資産形成には、投資の知識と習慣を家族で共有することが不可欠なのだ。