MONEY SKILL SET EXTRA
節約筋を鍛えてお金を倍々に増やす方法/記憶に残らない消費はムダ使い【パックン】
(2056)
4.4万回視聴
2025年6月8日

株・保険・住宅など資産運用にまつわるスキルセットを一流のプロの講義を受けて学ぶMONEY SKILL SETの応用編。今回は投資歴30年のパックンが「節約・投資術」を解説。前編では、節約筋を鍛えてお金を増やす方法を教える。 <ゲスト> パトリック・ハーラン(芸人/東京科学大学 非常勤講師) htt...
Q. 「節約はただの我慢ではない。稼ぎだ!」パックンが教える"お金の育て方"とは?
ハーバード大学卒業後、ユニークな経歴を持つパトリック・ハーラン(パックン)。お笑い芸人として活躍する傍ら、東京科学大学の非常勤講師も務め、その知見を活かして「無理なく貯めて賢く増やすパックン式お金の育て方」「パックンの森のお金塾」など、家計管理に関する本を出版している。投資歴も長く、自身の子育て経験も交えながら、お金との上手な付き合い方を伝授してくれる。今回はパックンが語る「お金を守る節約術」と「お金を増やす投資術」についてまとめた。

Q. そもそも節約とは何ですか?
節約とは単なる「我慢」ではなく、考え方や暮らし方を変えて無駄なお金の使い方をやめること。パックンにとって節約は「稼ぎ」と同じだと考えている。
仕事して稼いだお金を使ってしまったら何も残らない。資産形成を家を建てることに例えると、レンガ(お金)をもらったのに捨ててしまうのが浪費。そのレンガを積み上げて家を作るために取っておくのが節約。そして投資すると、そのレンガが自動的に増えていく。

大切なのは、記憶にも残らないような消費はもったいないということ。3ヶ月前に飲んだコーヒーを覚えているだろうか?記憶に残らないものにお金を使うより、思い出になるものや本当に価値を感じるものにお金を使った方がいい。
Q. 節約のポイントを教えてください
節約には5つのポイントがある:
1. 節約は稼ぎと同じだと考える
英語のことわざに「1セントの節約は1セントの稼ぎ」という言葉がある。仕事をしたというマインドセットを持つことが大切。
2. 未来計算機で節約したお金の稼ぐ力を意識する
「72の法則」を活用すると、お金が倍増する年数がわかる。「72÷利率(%)=資産が2倍になるまでの年数」という計算式。例えば7%の利率なら約10年で倍になる。

今34歳の人が1,000円を節約して投資したら、84歳になった時には32,000円になる。つまり今コーヒーを飲むことは、未来の自分から32,000円を奪っているようなもの。
3. 固定費の金額と支払い頻度をチェックする
固定費を1回見直すだけで毎月恩恵が来る。例えば携帯のプランを10,000円から3,000円に変更すれば、毎月7,000円の節約=稼ぎになる。
動画配信サービスも3つ入っているなら、月ごとにローテーションで使えば2,000円程度の節約になる。
4. ゲーム感覚で節約する
節約をケチケチした苦しいものと考えるのではなく、楽しいゲームだと考えよう。「稼いでいる」という前向きな気持ちを持つことが重要。
5. お金を使うかどうかは価値を感じるかどうかで判断する
必要なものと欲しいものを分け、必要なものは固定費として節約しながらも使う。欲しいものはリストアップして値段と価値を比較する。
Q. 「バカな節約」とはどういうことですか?
節約で本当は稼げるチャンスを失うのは「バカな節約」。例えば就職面接でスーツが高いからと普段着で行けば、採用されずに給料をもらうチャンスを失う。
住居についても、家賃を節約するために遠くに住んだが、夜遅くなると終電に間に合わずタクシーで帰ることになり、結局家賃以上のお金がかかるのはバカな節約。
パックンは独身時代、仕事の関係で不規則な生活だったため、郊外の広い家より都心のボロアパートを選んだ。状況に応じた賢い選択が必要。
Q. 家賃や車などの大きな出費はどう考えればいいですか?
住宅ローンは「賢い借金」の一つ。金利の低い住宅ローンを借りて広い家に住むという選択肢もある。頻繁に引っ越す予定がある人は賃貸、長く同じ場所に住む予定なら住宅ローンを組むのも良い判断だ。

車については人それぞれだが、パックン自身はカーシェアを利用している。車を持つと車検代、保険料、ガソリン代など維持費がかかる。電車なら移動中に仕事ができるし、飲んでも帰れるメリットがある。
ただし、車を持つことで十分な喜びを得られるなら、それは無駄ではない。「お金は喜びに変えるもの」という考え方が大切。
Q. 明日死ぬかもしれないのに、なぜ節約する必要があるのですか?
確かに「明日死ぬかもしれない」と考えると節約する意味がないように思える。しかし、実際には「明日死ぬ」確率よりも「長生きする」確率の方が高い。
長生きした場合、お金がないと10年以上も苦しい思いをすることになる。一方、節約していて明日死んでしまったとしても、悔しいと思うのはほんの一瞬だけ。両者を比較すると、将来のために備えておく方が合理的だ。
また、お金の不安を抱えながら暮らすのはストレスになる。むしろ適切に節約して投資することで、将来の不安が減り、今を楽しく過ごせるようになる。
Q. 子供にお金の大切さをどう教えればいいですか?
子供が大きくなったら一緒に相談するのが良い。例えば「このアンパンマンのボールが5,000円するけど、この2,000円のボールとスポッチャで遊ぶならどっちがいい?」など、選択肢を示して天秤にかける癖をつけさせる。
また、家族で「何のためにお金を貯めるのか」という目的を共有することも大切。子供の教育費や将来の家族の夢など、具体的な目標があると節約の意味が理解しやすくなる。
Q. 保険は必要ですか?
保険は「保険として」考えるべきで、投資や資産形成として考えるのは間違い。保険の目的は、自力でカバーできないような大きな災害や不測の事態に備えることにある。
例えば、自分の収入がないと家族が食いっぱぐれるなら生命保険は必要。新築の家が燃えてしまったら貯金だけでは再建できないから火災保険は入るべき。
ただし、十分な資産が形成され、万が一のことがあっても大丈夫と思えるようになったら、保険を解約するという選択肢もある。「全額返ってきます」と言われる貯蓄型保険は、単なる定期預金と考えた方が良い。
Q. 上手な節約の習慣を身につけるコツはありますか?
まず、自分が普段何にお金を使っているか把握すること。特に固定費の見直しは効果が大きい。
また、同じような満足を得られるなら安いものを選ぶ習慣をつける。例えばペットボトルの水の代わりに魔法瓶で水道水を持ち歩く、カット野菜ではなく自分で切るなど、小さな工夫の積み重ねが大切。

節約をゲーム感覚で楽しむことも重要。「今日スターバックスを我慢したから500円稼いだ!」という発想に切り替えよう。
そして何より、節約で浮いたお金を投資に回すことで、その効果は複利によって大きく膨らむ。今の小さな我慢が将来の大きな喜びにつながると考えれば、節約も楽しくなる。