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【ゲームの世界の企業を分析】エコノミスト×ファイナルファンタジーVII リメイク
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2025年4月25日

エコノミストのエミン・ユルマズ氏が、人気ゲーム「FINAL FANTASY VII REMAKE」の巨大企業・神羅カンパニーを分析する <ゲスト> エミン・ユルマズ|エコノミスト トルコ・イスタンブール出身。 16歳で国際生物学オリンピックの世界チャンピオンに。1997年に日本に留学。 1年後に東...
「1社に全部支配されるディストピアの世界...現実世界でこれに近いのは多分サムスン」投資家エミン氏がシナラカンパニーを分析
シナラカンパニーはミッドガルに本社を置く超大企業。70階建ての本社ビルを持ち、星から抽出された魔光エネルギーの実用化を通じて企業を拡大した。ミッドガルの都市基盤整備やマテリア開発、宇宙開発など多岐にわたる事業を展開している。エコノミストのエミン・ユルマズ氏がこの巨大企業について分析する。

Q. シナラカンパニーが上場していたら、投資家として何を見る?
シナラカンパニーが上場企業だとした場合、投資家として部門ごとのデータを確認する。売上や実績、利益率、来期予想などの数値が重要だ。また国内外の事業バランスも見るべきポイントになる。
ただ、このような巨大企業の場合、あまりにも多角化していて様々な事業に手を出しすぎていると株は上がりにくい傾向がある。企業は明確でシンプルな方が投資という観点では好ましい。
投資家ウォーレン・バフェットの言葉に「社長がバカでも倒産しない、うまく回る企業にしか投資しない」というものがある。これは社長の能力だけに依存している企業は、その社長がいなくなった時にリスクが高まるからだ。シナラカンパニーは社長への依存度が高すぎるように見える。
Q. 巨大企業の問題点とは?
シナラカンパニーのような巨大企業には問題点もある。あまりにも大きくなりすぎると、企業の柔軟性が失われてしまう。フレキシビリティがなくなり、身動きが取れなくなってくる。
また、シナラカンパニーは街全体を支配し、エネルギーを独占している。本社ビルは豪華な70階建てだが、一方でスラムがそのままの状態で放置されている。このような格差は会社が街の発展よりも自分たちの利益を優先していることを示している。
このような一企業による支配は、企業が国家のような力を持つ状況だ。国家の役割は、企業が行き過ぎた場合に規制をかけ、労働者の権利を守り、富の再分配を行うことにある。しかしシナラカンパニーの世界では、国家機能が弱体化し、企業がその役割を奪っているように見える。

Q. 現実世界でシナラカンパニーに近い企業はある?
現実世界でシナラカンパニーに最も近いのは韓国のサムスンだろう。サムスンは韓国において非常に大きな存在で、一般消費財からエネルギーまで多岐にわたる事業を展開している。サムスンと韓国はある意味「企業=国」に近い関係性がある。
日本や米国の場合は複数の大企業が存在しており、1つの企業が全てをコントロールしているわけではない。中国の場合は企業よりも国家の力が強く、企業が国を牛耳るというより国が企業を牛耳っている状況だ。
サウジアラビアのサウジアラムコは一時期、世界で最も時価総額が大きい企業だったが、彼らは原油事業に特化しており、シナラカンパニーのように多角的な事業展開はしていない。

国の発展段階と主要産業の関係
国の発展過程には特徴的なパターンがある。最初は農業からスタートし、次に地下資源などの一次産業が中心となる。そこから得た余剰資金で近代的な製造設備を整え、製造業に移行する。製造業で輸出を増やし、そこから得た資金でサービス業を育てていく。
発展の初期段階では資源関連企業が最大になることが多いが、先進国になるにつれて技術やサービスを提供する企業がより重要になる。例えば米国では現在、マイクロソフトやアップルのような技術企業が最大であり、これは先進国の特徴と言える。
シナラカンパニーの世界は第2段階で停滞しているようだ。一般消費財よりも機械や武器の製造に重点を置いており、サービス業の発展が見られない。これは社会全体の発展を阻害している可能性がある。

働く環境から見る企業の評価
シナラカンパニーのオフィス環境を見ると、働いている人々はあまり幸せそうには見えない。多くの従業員が忙しそうで、残業している様子も窺える。ただし、リフレッシュスペースやカフェテリアなど福利厚生施設も備えており、最低限の従業員サポートはある。
投資先として企業を評価する際には、社員の働き方や企業文化も重要な要素だ。優秀な人材をどれだけ確保し維持できるかが企業の将来性に大きく関わるからだ。ただし、福利厚生に使いすぎて利益率が下がると、それはそれで株価にマイナスの影響を与える。
投資判断は数値だけでなく、実際に企業を訪問して社員や経営陣と話すことも非常に重要だ。数字では見えない部分を人間の感覚や直感で捉えることで、より良い投資判断ができる。
AIによる社会への警鐘
シナラカンパニーのような世界は、資本主義が暴走した結果のディストピアと言える。効率や利益を過度に追求した結果、企業が国家のような力を持ち、社会の不平等が拡大する危険性がある。
現代の大企業、特にGAFAMなどのテック企業は、キャンパスのような広大な本社施設を持ち、ある意味で「街」のような存在になっている。これらの企業のGDPは国家に匹敵するほどの規模だ。
社会として健全な発展を目指すためには、企業の暴走を防ぐための仕組みが必要になる。資本主義のメリットを活かしながらも、適切な規制や再分配のメカニズムを社会に組み込むことが重要だ。