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日経平均はどこまで下がるのか?3万円割れの確率は50%超
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2025年4月8日

連日大幅下落を続ける日経平均株価。フェアバリューを踏まえると、どこまで落ちる可能性があるのか?マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストに聞いた。 <ゲスト> 広木隆|マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 上智大学外国語学部卒。神戸大学大学院・経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。社会...
トランプ関税ショックで日本株はどこまで下がる?広木チーフ・ストラテジストが語る「2万7000円まで」の可能性
世界同時株安が続くなか、日経平均株価は4月に入って大幅に下落している。特に「トランプ関税ショック」と呼ばれる、トランプ前大統領の関税引き上げ発表を受けて市場は大混乱だ。日本株はどこまで下落するのか、反発はいつ来るのか、個人投資家はどう対応すべきか。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストに聞いた。

市場は常に正しい——3万円割れは50%以上の確率
Q: 最近の市場の動きをどう見ていますか?
市場が付ける値は常にフェアバリューだと考えるべきだ。以前話した時点での3万5000円台も正しかったし、今回急落して3万1000円台になったのも正しい。ただし市場が行き過ぎて売られすぎる「ミスプライス」の場合は買い場となる。今回は単にマーケットが淡々と値付けした結果で、残念ながらミスプライスではない。
Q: 今回の下落はどこまで続くと予想されますか?
下落の第一段階として、去年の夏の「令和のブラックマンデー」と同水準の3万1100円台まで下がった。しかし、ここで止まる保証はなく、第二段階として日経平均3万円割れを見ておくべきだ。この3万円割れの確率は50%以上ある。
Q: 3万円を割った場合、どこまで下がる可能性がありますか?
3万円割れは今期の企業業績が30%減益になることを織り込む水準だが、実際にはコロナショック時の36%減益と同程度まで織り込まれる可能性がある。そうなると日経平均は2万7000円前後まで下落するかもしれない。この水準はPBR(株価純資産倍率)1倍のレベルで、いわゆる「解散価値」に相当する。

「相場は先に落ちてEPSが後から下方修正される」
Q: なぜそこまで日経平均が下がることになるのですか?
株価の下落は金利と企業業績の織り込みで説明できる。企業業績が徐々に悪化すると、日銀の利上げも困難になるため金利も低下する。現在の株価はこのサイクルに沿って下落してきており、まだ底値には達していない。
Q: PERが低下して割安になりつつあるのに、なぜさらに下がるのですか?
それは甘い見方だ。リーマンショックの時も同様だが、株価の落ち方が先行し、ファンダメンタルズの悪化は後から追いかけてくる。今は株価が先に下がって見かけのPERが低下しているが、これから企業業績の下方修正が起きるため割安とは言えない。
Q: 今回のショックはリーマンショックやコロナショックと比べてどうですか?
インパクトはそれらと同等か、場合によってはそれ以上になる可能性がある。しかし、リーマンショックやコロナショックと異なり、今回は原因が明確で「謎の恐ろしさ」はない。トランプ前大統領の政策という人為的な要因なので、状況はより理解しやすい。
「世界的な不況に日本企業の業績が耐えられるはずがない」
Q: トランプの関税政策が世界経済に与える影響はどの程度ですか?
関税引き上げにより、アメリカではスタグフレーション(物価上昇と景気停滞の同時発生)が起きる可能性が高い。世界的に保護主義が強まり、貿易不振により世界景気は減速する。世界的な不況が発生すれば、世界景気に敏感な日本企業の業績にも大きな影響が出る。
Q: 日本は対米関係で何か対策を打てていますか?
石破首相とトランプ前大統領の会談後、トランプ氏は「石破、石破」と言及したが、実質的な関係構築はできていない。日本は他のアジア諸国と同様に24%の関税を課される予定だ。安倍元首相が存命であれば違った状況になっていた可能性がある。
Q: トランプ氏が関税政策を修正する可能性はありますか?
一定の可能性はある。トランプ氏はビジネスマンで株価を重視している面があり、関税政策による株価下落や経済指標悪化を受けて態度を変える可能性もある。特に来年の中間選挙を控えているため、共和党の選挙に不利な状況は避けたいだろう。ただし、公約としての関税政策を完全に撤回することはないだろう。

個人投資家はどう対応すべきか
Q: 新NISAなどで投資を始めた個人投資家はどうすべきですか?
長期投資の視点なら、積立投資は継続するべきだ。暴落時は安く多くの株を買えるチャンスだ。すでに保有しているポジションについても、投げ売りはすべきでない。投資の原則は「安い時に買って高い時に売る」なので、安い時に売ることほど愚かなことはない。
Q: 今後数年の見通しはどうですか?
数年というスパンで見れば市場は回復すると思われる。今はこらえ時だ。ただし、一旦回復した後でも「二番底」がくる可能性は高い。株価は先行して下落し、一旦反発した後、実体経済の悪化に伴って再度下落するパターンが多い。
Q: 今週の市場展望はどうですか?
最終的な「セリングクライマックス」(投げ売り状態)はまだ来ていない。ボリュームや暴落レシオなどからみて、もう一段の下落があるだろう。セリングクライマックスは比較的早く、今週中に訪れる可能性もある。アメリカ市場が下げ止まらないと日本市場も下げ止まらないだろうが、PBR1倍程度まで下落すれば日本が先に底打ちする可能性もある。
今週は市場にとって重要な週となりそうだ。