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トランプ関税でゴールド爆買いが進む。年末には3500ドルへ
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2025年4月4日

連日の最高値更新が続くゴールド価格。なぜ上昇が続くのか?トランプ関税で金買いの勢いはさらに増すのか?貴金属スペシャリストの池水雄一氏に聞いた。 <ゲスト> 池水雄一|日本貴金属マーケット協会代表理事 1962年兵庫県生まれ。上智大学卒業後、住友商事に入社。グレディ・スイス銀行、三井物産を経て、19...
驚異の金高騰!歴史的高値を更新し続ける金価格の今後と投資戦略
金価格が連日のように歴史的高値を更新している。なぜこれほど急激に価格が上昇しているのか?今後はどうなるのか?貴金属スペシャリストの池水雄一氏に詳しく聞いた。

トランプ関税で金価格はさらに高騰!投資マネーが殺到
Q: 金価格が連日のように史上最高値を更新していますが、何が起きているのでしょうか?
最大の要因はトランプ前大統領の関税政策です。特に最近発表されたトランプ関税により、株式市場が大きく下落し、不安マネーが金に流入しています。VIX(恐怖指数)も20を超えて上昇しており、市場に不安が渦巻いています。金価格はすでに3157ドルという歴史的高値を記録しました。
基本的には通貨の価値が目減りしていく中で金は上がっていくものですが、今の上昇ペースが加速しているのはトランプ政策による不確実性が大きな要因です。
Q: 今年の年末までの金価格の見通しはどうですか?
年初に「年末には3000ドルに到達するだろう」と予想していましたが、すでに3100ドルを超えて、さらに上昇しています。ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどの金融機関も予想を上方修正しています。
今後は3500ドルまで十分到達する可能性があります。年初からすでに300ドル上昇していることを考えると、あと500ドル上がることは十分ありえる話です。
Q: 金価格はいつも欧米市場で動くイメージがありますが、最近は変化があるのでしょうか?
非常に興味深い変化が起きています。従来、金価格の大きな変動はニューヨーク市場で起きていましたが、最近では私たちのアジア時間帯に歴史的高値をつけ続けています。
これは金の価格決定力が欧米からアジア、特に中国へと移りつつある証拠です。上海先物取引所の出来高やオープンインタレスト(未決済約定)が急増しています。
さらに上海金取引所の価格が世界の標準価格よりもプレミアム(20〜30ドル高)で取引されており、中国での旺盛な買いが続いていることを示しています。
中国投資家が金に殺到する理由とは?

Q: なぜ中国の投資家は特に金を買い求めているのでしょうか?
中国では近年、株価は下落し、不動産市場も低迷、暗号資産(仮想通貨)は禁止されています。中国の富裕層が法的に問題なく投資できる選択肢として、金がほぼ唯一の選択肢となっています。
中国の富裕層の資金力は日本とは比較にならないほど大きく、彼らの資金が金市場に流入している状況です。
売り手不在の金市場:なぜ高値でも売らないのか
Q: これだけ高値になると売る人も増えそうですが、売り手はいないのでしょうか?
従来であれば、金価格が大きく上昇すると利益確定の売りが出るのが通常でした。特に日本やアジアの投資家は「下がったら買い、上がったら売る」というパターンが一般的でした。
しかし現在は状況が一変しています。貴金属店やディーラーによれば、これだけの高値にもかかわらず売りがほとんどなく、買いばかりが目立つ状況です。
これは投資家の世代が変わったことも大きな要因です。特にコロナ後は若い世代、特に女性の金投資への関心が高まっています。新しい世代の投資家にとっては、過去の低い金価格は関係なく、現在の価格水準が基準となっています。
Q: 誰が金を買っているのでしょうか?
1. 中央銀行:2022年から2023年にかけて年間1000トンもの金を購入しています。金の年間生産量が3600トンなので、約30%を中央銀行が買い占めている計算です。特にBRICSの中央銀行が米国債を売って金を購入する傾向が続いています。
2. 個人投資家:特に欧米の個人投資家は、FRBの利下げ観測が強まった2023年9月頃から買いに転じています。それまでは高金利を背景に金ETFの残高は減少していましたが、利下げ期待と共に増加に転じました。
3. アジアの投資家:日本や中国を含むアジア地域の投資家も買い続けています。日本の金積立の申込は記録的な伸びを示しています。
Q: 金以外の貴金属はどうなっていますか?
プラチナ、シルバー、カッパー(銅)なども投資対象として検討できますが、金ほどの強さはありません。
興味深いのは金銀比価(ゴールド・シルバー・レシオ)で、現在は金がシルバーの約90倍の価格になっています。歴史的に見ると60倍程度が平均で、さらに遡れば15〜16倍だったことを考えると、シルバーは割安と言えます。
ただし現在は金だけが独走している状況で、他の貴金属はそれほど上昇していません。
Q: 金投資を初めて考える人はどうすればいいでしょうか?
初めての人には一度にまとめて購入するのではなく、積立方式で購入することをお勧めします。相場が上がれば少ない量を、下がれば多くの量を購入できるので、長期的にはメリットがあります。
ポートフォリオとしては、金を中心に置きつつも、シルバーやプラチナも組み合わせるのがよいでしょう。例えば金50%、シルバー25%、プラチナ25%といった配分です。
過去のパフォーマンスを見ると金が圧倒的に優れていますが、リスク分散の観点からポートフォリオを組むことには意味があります。
Q: 投資ポートフォリオ全体における金の位置づけはどうあるべきですか?
従来、金はサイド的な存在でしたが、今はメインストリームに入ってきています。株式や債券とは全く異なる値動きをする金を、ポートフォリオの5〜20%程度組み入れることで安心感が増します。
特に今日のように株価が下落した時に金価格が上昇するという状況は、ヘッジとして機能していることを示しています。
Q: 今後の金価格を見る上で注目すべきポイントは何ですか?
米中関係の推移が最も重要です。トランプ関税によって中国に対して54%程度の関税が課される見通しですが、中国も報復関税を課す可能性が高く、さらに緊張が高まれば金価格は上昇するでしょう。
一方で、トランプ政権が関税について各国と交渉し、融和的な姿勢を見せれば、金価格が調整する可能性もあります。
トランプ政権の第1期では1年目は変動が大きかったものの、2年目以降は比較的安定した展開になったという歴史もあります。
投資家の行動変化と金市場の未来
金市場は明らかに変化しています。従来は価格が上がれば売る、下がれば買うというパターンが一般的でしたが、今は上昇トレンドの中でも買いが続いています。
これは世界経済の不確実性の高まりや、特に若い世代を中心とした投資マインドの変化を反映しています。金はもはや単なる「避難先」ではなく、ポートフォリオの重要な構成要素として認識されるようになっています。
今後も米中関係や世界経済の動向を注視しながら、積立投資などの長期的視点で金投資を考えるのが賢明でしょう。