PIVOT TALK BUSINESS
言語化できる人できない人
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2025年2月27日

近年、必須のビジネススキルになりつつある言語化。しかし、どうすればできるようになるのか?言語化コンサルタントの木暮太一氏が、リーダーのための言語化を徹底解説。 <ゲスト> 木暮太一|言語化コンサルタント・教育コミュニケーション協会代表 著作累計65冊、累計190万部突破。企業のリーダーに向けた言語...
「ビジョンを吉田にやっといて」では伝わらない!言語化のプロが教える"明確化"の秘訣
ビジネスでもプライベートでも「伝わらない」ことでストレスを感じた経験はないだろうか。14歳から言語化の研究を始め、65冊の著書を持つ言語化コンサルタントの木暮太一氏に、言語化の本質と実践法について聞いた。

言語化とは「明確化」すること
Q: そもそも言語化とは何ですか?
言語化とは明確化のことです。短い言葉にすることや、キャッチコピーを作ることが言語化ではありません。何かを明確にできていれば、それが言語化できたことになります。言葉だけでなく図形でも明確になっていれば言語化です。一方で、「いい感じにやっといて」というフレーズは明確になっていないので言語化ではありません。
何を明確にすべきかは状況によって異なります。ビジネスなら自分の価値を明確にする、コミュニケーションなら自分の考えや感情を明確にするなど、目的によって異なります。

Q: なぜ今、言語化が重要視されているのですか?
伝わらなくなってみんなのストレスが限界に来たからです。世代間で暗黙の前提が異なり、「分かるだろう」というものが分からなくなっています。さらにコロナ禍でオンラインに仕事が移行し、今までなんとなく肌感覚で伝わっていたものが全く伝わらなくなりました。そのストレスがマックスになり、「もう言葉で言わなければ分からないのではないか」という認識が広がったのだと思います。
役割ごとの言語化の違い
Q: ビジネスにおける言語化の役割分担を教えてください
ビジネスでは役割によって言語化すべきことが異なります:
1. 経営者はビジョンを言語化する必要がある
2. メンバーは日々のコミュニケーションを言語化する必要がある
3. リーダーはメンバーが取るべきアクションを言語化する必要がある
特にリーダーがアクションを言語化する役割は重要です。スポーツで例えるなら、プレイヤーがどう動くべきか、どう動いて試合に勝とうとしているのかを指示するのは監督の役割です。ビジネスでも同様に、経営者が示したビジョンに向かって、チームの各メンバーが何をすべきかを示すのはリーダーの役割なのです。
ただし、リーダーが全てを一人で決める必要はありません。メンバーと相談して決めることもできます。例えば、「私はこう思うけど、みんなはどう思う?」とメンバーに投げかけ、出てきた意見からみんなで決めればよいのです。リーダーはファシリテーターとして、メンバーから出た案を明確にする役割を担うことができます。

言語化できない原因と解決法
Q: 言語化しているつもりなのに伝わらない理由は何ですか?
自分が発している言葉が明確になっていないからです。多くの人は「自分は言語化できている」と思っていますが、実際には明確になっていません。アンケートでは約8割の人が「言語化は大事だ」と答え、同時に「自分はできている、できていないのは相手だ」と答えます。
しかし「いい感じにやっておいて」といった曖昧なフレーズを使っていては伝わるはずがありません。自分の言葉が曖昧だという前提に立ち、それを明確にするステップを追加する必要があります。
Q: 曖昧な指示を明確にするにはどうすればいいですか?
曖昧な指示を明確にする簡単な方法は、「そのために何をする?」を3回繰り返すことです。例えば「資料をいい感じに作っておいて」と言った後に:
1. 「資料をいい感じにするために、あなたが気に入っている雑誌を10冊集めていいと思ったビジュアルを切り抜いてください」
2. 「いいと思ったビジュアルを特定するために、あなたが好きなタレントが映っている写真を10枚集めてきてください」
3. 「さらにその写真の中から〇〇な雰囲気のものを選んでください」
というように、具体的に何をすべきかを3段階で説明します。これを繰り返すことで、自分の中で考えていることが明確になり、相手にも伝わりやすくなります。
言語化が上手な人の特徴
Q: 言語化が上手な人の特徴は何ですか?
言語化が上手な人には2つの特徴があります:
1. 比較を使う - 比較することで物事が捉えやすくなります。例えば「今日の気温は25度です」より「昨日より5度下がりました」と言われた方が感覚的に理解しやすいです。何かと比べることで概念が明確になります。
2. 定義にこだわる - 言葉の定義を明確にします。例えば「リゾート」という言葉一つとっても、人によって「海が綺麗」「半袖短パンで過ごせる」「人が少ない」など定義が異なります。言語化が上手な人は、言葉の定義を「必要条件を挙げる」という形で明確にします。

KPI以外のゴール設定
Q: ビジネスでのゴール設定について教えてください
ゴールには2種類あります:
1. KPIなどの数値で示せるもの - これは重要ですが、すべての仕事がKPIで測れるわけではありません。
2. 定性的なゴール - 「誰が何をできるようになるか」という変化を定義するものです。
仕事の本質は誰かをハッピーにすること、つまり変化を生み出すことです。「価値とは変化である」と定義できます。私たちが何か仕事をすることで、誰かが「どうだった状態」から「どうなる状態」へ変化できるか、この変化を生み出せるかがポイントです。
例えば視聴者が今まで悩んでできなかったことを、この番組を見ることでできるようになったり、制作スタッフが1時間かかっていた作業を30分でできるようになったりする。このような「誰が何をできるようになるか」という観点からゴールを設定することで、仕事の意義が明確になります。
まとめ
言語化とは「明確化」することであり、特にビジネスでは役割に応じた言語化が重要です。経営者はビジョンを、リーダーはアクションを、メンバーはコミュニケーションを言語化する必要があります。
言語化のコツは「そのために何をする?」と3回繰り返して考えること。また、比較を使って概念を捉えやすくし、言葉の定義を明確にする習慣を持つことが大切です。
ゴール設定においては、KPIだけでなく「誰が何をできるようになるか」という変化を定義することで、より効果的な言語化ができるようになります。