PIVOT TALK BUSINESS
徹底解説:Open AI Operator。AIエージェントの大本命
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2025年1月31日

1月23日に、Open AIが新たに発表したAIエージェント「Operator」。AIエージェントを理解するポイントは何か?なぜOpen AIの新サービスが大本命なのか?Algomaticの大野峻典CEOに解説してもらった。 <ゲスト> 大野峻典|Algomatic CEO 東京大学松尾研究室で機...
OpenAIオペレーター&AIエージェント解説:ついに登場した「AIエージェント」の仕組みと未来

Q. OpenAIオペレーターとは何ですか?
OpenAIオペレーターは、AIエージェントの代表的なサービスとして登場した新機能です。これまでのChatGPTが主に質問に対する回答を提供するQ&A形式だったのに対し、オペレーターは自律的に行動してタスクを完了させることができます。
例えば、ChatGPTに「東京でおすすめのレストランを教えて」と尋ねると情報を提供してくれますが、オペレーターには「レストランを予約して」とお願いすると、実際に予約までのプロセスを代行してくれます。

Q. どのような使い方が可能ですか?
オペレーターは、ブラウザを操作して様々なタスクを実行できます。例えば、「7時にベレッタというレストランを2人で予約して」と依頼すると、OpenTableなどの予約サイトにアクセスし、条件に合った時間を探してくれます。
もし指定した時間に空きがなければ、「7時45分なら空いていますが、よろしいですか?」といった代替案を提案。承諾すれば予約を進め、最終的な確定前には再度確認を取ってくれます。重要な決断が必要なポイントでは、必ずユーザーの承認を求める設計になっています。
また、複数のウェブサイトを横断するタスクも可能です。「この料理が食べたいからレシピを検索して、必要な食材をインスタカートで注文して」という指示で、レシピサイトで調理法を調べた後、足りない食材をECサイトで購入まで行います。
Q. AIエージェントは突然現れた技術なのですか?
AIエージェントは突然現れたように見えますが、実際には連続的な進化の結果です。LLM(大規模言語モデル)が文字を生成できるようになったことで、思考することも可能になりました。
人間が考える際に言葉を使うように、AIも文字を媒介として思考するようになりました。これはLLMがもたらした革命的なポイントで、言語を獲得したことで高度な思考ができるようになった人類の進化にも例えられます。

Q. AIエージェントによって仕事のあり方はどう変わりますか?
これまで機械に任せられたのは単発の作業が中心でした。思考が必要な一連の業務は人間がやるしかありませんでした。例えば営業プロセスでは、顧客リストの作成、担当者調査、企業リサーチ、提案作成、メール送信といった流れで、各ステップに思考が必要でした。
AIエージェントは、こうした思考と作業が混在する一連の業務を遂行できます。例えば、商材に適した顧客を洗い出し、企業の資料を読み込んで、最適な提案を考えるといった業務をこなせるようになります。思考を伴うワークフローがAIによって可能になるのです。
Q. ユーザー体験はどのように変化しますか?
これまでは人間が作業のオーナーとなり、必要に応じてChatGPTなどのツールを使っていました。しかし今後は、AIが作業のオーナーとなり、適宜レビューや許可を求める体験に変わります。
これは人のマネジメントに似ており、以前は機械の能力が限られていたためマイクロマネジメントが必要でしたが、AIが優秀になったことで「君に任せるよ、何かあったら聞いて」という形になります。
Q. APIとの違いは何ですか?
従来は複数のウェブサイトを連携させるためにはAPIが必要でした。APIとは機械同士が通信するための共通言語のようなものです。しかし、AIエージェントは人間と同じように画面を見て操作できるため、人間向けのインターフェースがあれば連携が可能になります。
これにより、サービス間の連携パターンが無限に広がります。APIを実装する手間がなくなり、人間と同じ画面を見て操作できることで、様々なサービスが生まれる可能性があります。将来的にはAPI自体が不要になる可能性もありますが、現時点では画面操作は時間がかかるため、頻繁な操作にはAPIの方が効率的です。

Q. AIエージェントの性能を向上させるには何が重要ですか?
コンテキスト(文脈情報)が性能向上の鍵となります。AIモデル自体は数学問題などで人間より優れた性能を発揮することもありますが、実務で役立つかどうかは与えられる情報によります。
例えば、書類選考では、どのような人材が会社にマッチするかという高度なコンテキストが必要です。各企業によって求める人材像は異なるため、そのコンテキストをAIに与えることで初めて有用な判断ができるようになります。
AIエージェントのサービスを開発する際は、特定の業務やドメインにおいて性能を大きく向上させるコンテキストは何かを考え、それをAIに与えることが重要です。
Q. どのような分野でAIエージェントが普及しやすいですか?
AIエージェントの普及には段階があります。まず、秘書的な機能を求めている人々に浸透するでしょう。一般消費者にとっては月額3万円を払ってミスする可能性のあるAIを雇うメリットは限定的かもしれません。
業務用途では、最終チェックができる仕事や、デジタルで完結する仕事との相性が良いです。特に、アポ取りなどの営業関連業務や、マニュアル化されている業務は相性が良いです。マニュアルが言語化されている仕事はAIエージェントに任せやすく、暗黙知に頼る現場には導入しにくいでしょう。
また、タスクのバリューチェーンが長いほどビジネスとしての価値も高まります。つまり、マニュアル化されていて、デジタルで完結し、かつバリューチェーンが長い業務がAIエージェント導入の最初の対象となるでしょう。
Q. 現在の提供状況はどうなっていますか?
OpenAIオペレーターは現在、アメリカでのみリリースされており、月額$20のプロプランに加入している人だけがアクセスできます。ただし、他の国へのリリースも間もなく行われる予定で、日本でも比較的早く利用できるようになると予想されています。
オペレーターを実現する技術として、「Computer-using Agent (CUA)」という新しいモデルも発表されました。これは、人間がパソコンやブラウザを扱うのと同じように、画面を見て考え、操作することができるように訓練されたモデルです。このモデルは今後APIとしても提供される予定で、他の事業者もAIエージェントを開発する際に活用できるようになります。