超予測
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2024年12月26日

高騰が続く都心の不動産価格。この傾向は2025年も続くのか?REIT、米国不動産は2025年にどう動くのか?不動産業界の新たなトレンドとは何か?江口亮介TERASS社長と、川島敦ケネディクス元社長に超予測してもらった。 <ゲスト> 川島 敦|ケネディクス元社長 東京大学工学部を卒業後、三菱商事、安...
東京23区の不動産価格は異常に上昇し、外国人投資家が2億円以上の物件の約40%を購入。ワンルーム投資の危険性や不動産市場の二極化など、専門家たちが2025年の不動産市場の行方を語る。


不動産価格のエリア差は今後さらに広がるでしょう。直近の不動産価格高騰は全体的なものに見えますが、実際には東京23区、特に都心部だけが上昇しています。首都圏全体で見ると、千葉県内では市川市や流山市など上昇しているエリアがある一方で、下落しているエリアも存在します。
この傾向は金利が上昇しても加速すると予測されます。人口全体が減少していく中で都心部に人が集中する流れは続き、資産価値の高いエリアと低いエリアの差がより明確になっていくでしょう。
都心部の不動産価格上昇の背景には、外国人投資家の存在があります。特に2億円以上の物件では約40%が外国人の購入であり、そのうち20%程度が中国人投資家です。建築費も以前に比べて30-40%上昇しており、価格上昇の要因となっています。

日本の不動産市場において、外国人投資家による買収が年間2-3兆円規模で行われており、大きな規制は難しい状況です。防衛施設周辺や水資源に関わる地域など、安全保障上重要な場所については個別的な規制が検討されていますが、投資マーケット全体への規制は経済的影響が大きいため見送られています。
規制するとしたらシンガポールのように、非居住者が購入する場合に取得税を通常の3倍にするなどの税制面からのアプローチが考えられます。しかし、現状では外国人投資家による資金流入が日本の不動産業界の好調を支える一因となっているため、大幅な規制は期待できません。
資産性の高いエリアを選ぶことが重要です。具体的には、東京都心部だけでなく、千葉県内でも上昇しているエリアなど、価値が上がりやすい条件を持つ場所を選ぶべきです。
都市の中心部に近く、交通の便が良い場所は価値が高まりやすい傾向があります。資産性の低い場所に住宅を購入すると、将来的に価値が下がり、住宅ローンの残高よりも不動産価値が下回るリスクがあります。
賃貸と購入の選択については、資産性の低い場所であれば賃貸の方が合理的な場合もあります。不動産購入を検討する際は、その地域の資産性をしっかり見極めることが大切です。
ワンルーム投資はミドルリスク・ローリターンの投資です。特に危険なのは、不動産の価値が減少するスピードがローン返済のスピードを上回ることです。その場合、売却してもローンが残ってしまうリスクがあります。
ワンルーム投資が普及している理由の一つは、購入のハードルが低いことです。2000万円程度なら個人の余剰資金でもほぼフルファイナンスで購入できるため、手軽に始められます。しかし、売却時の価格が想定より低く、ローンが残ってしまうケースが少なくありません。
不動産投資をするなら、価値が高い物件をレバレッジをかけて購入し、長期間保有することがおすすめです。また、税効果を生かして自分の収入を増やすという観点も重要です。資金に余裕がない人は、無理に不動産投資を始めるべきではありません。
日本のリート市場は2021年7月をピークに下落が続いています。一方で現物不動産価格は上昇しており、通常リートが現物不動産の先行指標になるという関係性が崩れています。
リートのファンダメンタルズ自体は悪くありません。住宅リートの稼働率は良好で賃料も上昇しており、オフィスリートも一度稼働率が下がったものの現在は持ち直しています。商業施設も悪くない状況です。
しかし、投資家、特に機関投資家からの人気が低迷しています。利回りは高いものの、キャピタルゲインへの期待が薄れており、株式などの他の投資先と比較するとミドルリスク・ミドルリターンというポジションが個人投資家には魅力的に映っていない可能性があります。
アメリカの不動産市場、特にオフィス不動産は空室率が高く、ファイナンス面での課題を抱えていますが、2025年は軟着陸すると予測されます。
2025年には約85兆円分の不動産ファイナンスローンの満期が到来し、借り換えが必要になります。しかし、特にオフィス物件は価値が下がっており、新規の融資額が減少する可能性があります。例えば、以前は100の価値があった物件が空室増加により70になり、新たな融資額は50程度に減少、さらに金利も上昇するという状況です。
このような状況下では、一部の投資家はデフォルトを選択し、物件を手放す可能性がありますが、大規模な不動産市場の崩壊には至らないと見られています。アメリカの大手銀行ではなく中小銀行が不動産ファイナンスの75%を提供しており、個別の銀行が経営難に陥るケースはあっても、市場全体への影響は限定的と予想されます。
不動産ST(セキュリティトークン)はブロックチェーン上で権利を管理する有価証券で、2021年頃から始まりました。従来のリート同様の仕組みですが、購入時にセキュリティトークンで買うという点が異なります。
STの特徴は、1つの物件や少数の物件に特化した投資が可能で、投資家に「このホテルの一部を持っている」という手触り感を提供できることです。また、ユーティリティトークンという形で株主優待のような特典を付けることも可能です。
現在、不動産STの残高は約3100億円で、そのうち約1330億円がセキュリティトークンとして発行されています。専門家の予測では、5年目にあたる来年には残高が5000億円程度まで増加し、その後5年間でさらに5倍程度に成長する可能性があります。
STはリートよりも手触り感のある投資として位置づけられていますが、レバレッジがかけにくいなど、不動産投資の魅力を最大限に活かせない面もあります。今後の成長には、購入者がレバレッジをかけられるようなファイナンス面の整備が重要になるでしょう。
日本の不動産取引の透明度は国際的に見て低く、グローバルランキングで32-33位程度となっています。しかし、2025年からは不動産の「囲い込み」に対する処罰化が始まり、透明性が向上すると期待されています。
「囲い込み」とは、不動産会社が売主から幅広く買い手を集めるよう依頼されているにもかかわらず、自社の顧客だけに物件を紹介し、他社からの顧客には「内見できない」などと断る行為です。これにより、不動産会社は売買の両方から手数料を得られますが、売主にとっては不利益となります。
来年からはこのような行為に対する処罰が導入されますが、違反の検知方法など詳細はまだ固まっていません。しかし、大手不動産会社はコンプライアンスリスクを重視するため、規制の存在だけでも市場の透明化に貢献すると期待されています。
アメリカでは取引情報が24時間以内に登録・公開される仕組みがあり、誰がいついくらで取引したかが全て公開されています。これにより市場の透明性が高まり、消費者が安心して取引できる環境が整っています。日本でもこのような透明性の向上が、健全な不動産市場の発展につながるでしょう。
