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玉木総理は誕生するのか?日本政治大予測
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2024年11月11日

11月11日から始まる特別国会。来年7月の参院選に向けて、政治はどう動くのか?国民民主党の躍進はどこまで続くのか?玉木総理誕生の可能性はあるのか?ポスト石破は誰か?政策研究大学院大学の竹中治堅教授に聞いた。 <ゲスト> 竹中治堅|政策研究大学院大学教授 スタンフォード大学政治学部博士課程修了、Ph...
参院選までに目が離せない政局の行方。政治学者が占う新首相のシナリオと岸田復活論
政治学者の竹中治堅氏が分析する日本政治の大展望。石破氏の首相指名は確実視される一方、与党は国民民主党との協力関係構築に力を注ぐことになる。来年の参院選を見据えた綱引きがすでに始まっている。

Q. 11月11日から始まる特別国会での首相指名、石破氏が通りますか?
石破氏が首相に選出されることはほぼ確実だろう。この特別国会の注目点は大きく2つある。1つは国民民主党が補正予算に対してどのような要求をしてくるか、そして政治改革法案をどう通していくかという点だ。
政治改革法案については、政務活動費の廃止や文書通信交通費の収支開示と残金返還、さらに国民民主党が求める政治資金使途を管理する第三者委員会の設置などが焦点となる。石破氏はこれらを基本的に実行すると表明しており、この法案と補正予算が今回の臨時国会の主要議題となる。
Q. 103万円の壁など基礎控除引き上げの議論はどこまで進みますか?
この議論は年末頃に決着がつく見込みだ。基礎控除引き上げについては現在すでに議論が始まっているが、2025年1月に始まる通常国会に2025年度の税制改正法案として提出される見通し。実質的には12月頃までに決まるだろう。
そこまでに国民民主党との協議を十分に重ねなければ、予算編成も難しくなる。税制改正と予算編成はセットで決まるものだからだ。
Q. 国民民主党の要求をどこまで飲むことになりますか?
これは非常に重要な問題だ。基本的には国民民主党の要求を飲まなければ予算が成立しない状況にある。ただし、あまりにも無理な要求をしてきた場合は、自民党が日本維新の会に話を持っていく可能性もゼロではない。
現在、公明党と維新は大阪府の選挙区で激しく対立しており、両党の関係は良好とは言えない。しかし、安全保障政策では維新と自民党の方が近い面もある。そのため、国民民主党もあまり無理な要求はできないだろう。国民民主党としても、維新に話が行ってしまうリスクを考慮して交渉せざるを得ない。
Q. 維新の代表選挙の結果は政局に影響しますか?
影響はあるだろう。誰が代表になるかによって、自民党との協議路線を重視する姿勢を見せるかどうかが変わってくる。ただ、有力候補の吉村氏は国会議員ではないため、予算編成などの重要な協議をどのように進めるのか、前例がない状況だ。
国会議員ではない党首が連立与党のキャスティングボートを握るというケースは、日本の政治史上あまり例がない。政府としても対応が難しくなる可能性がある。
Q. 公明党と自民党の連立解消はありえますか?
それはないだろう。両党はこれまで長期にわたって選挙協力を行ってきており、2009年から2012年の野党時代も基本的には協調路線だった。公明党の組織力が3年で大きく変わることはなく、今回の選挙で公明党の支持者が他の層に働きかけるモチベーションが低かっただけの可能性が高い。
ただし政治資金問題の影響で、公明党支持者が他の人に働きかける意欲が低下し、また非創価学会員の層も公明党に投票しにくくなったという一時的な要因が大きいと見るべきだ。
Q. 国民民主党の躍進はなぜ起こったのですか?
特に20代30代の若い世代から支持を集めた点が大きい。多くの若者が「自民党に入れたくないが中道政党がいい」と考え、国民民主党を選んだ。また政党診断アプリを使って投票先を決めた人も少なくない。
最も重要なのは経済政策だ。石破氏は選挙中、経済政策についてほとんど言及しなかった一方、国民民主党は基礎控除と所得控除の引き上げという具体的な政策を掲げた。実質賃金が長期間下がり続けてきた中で、手取りが増えるという分かりやすい政策が多くの有権者の支持を集めた。
Q. 大連立の可能性はありますか?
自民党と立憲民主党の大連立は現時点では考えられない。立憲民主党は集団的自衛権を認めた安全保障法制は違憲だと主張し、辺野古基地建設も中止すべきだと言っている。こうした主張は日米関係を大きく動揺させる可能性があり、自民党としては受け入れがたい。
Q. 石破政権はいつまで続くと予想されますか?
少なくとも来年3月末か4月初めまでの予算成立までは続くだろう。その先は状況次第だが、自民党が石破氏を首相から降ろす動きに出るリスクもある。ただし、現在は自民党と公明党だけでは過半数を持っていないため、新しい総裁が選ばれても首相になれる保証はない。
石破氏の支持率が高ければ続投する可能性が高いが、低迷したままであれば交代もありえる。その場合、新首相が衆参同時選挙に打って出る可能性も考えられる。過去には6カ月間隔で選挙が行われた例もあり、来年の衆参同時選挙もあり得ないわけではない。
Q. 石破氏に代わる首相候補は誰が考えられますか?
小泉進次郎氏なら支持率が上がる可能性がある。総裁選では集中攻撃を受けて敗れたが、国民の間での人気は悪くない。河野太郎氏も候補になりうるが、過去の総裁選の敗北やパワハラ問題などのイメージがマイナスに働く可能性もある。
岸田文雄氏の復活も考えられなくはないが、辞めたばかりの首相が短期間でカムバックするのは国民感情として受け入れにくいかもしれない。安倍晋三氏のカムバックは5年の時間をおいていた点も考慮すべきだろう。
Q. 玉木氏は首相を目指していますか?
現時点では首相ポストを狙っているようには見えない。参議院でねじれが生じている状況で首相になっても、法案が全てブロックされてしまう恐れがある。過去の経験からも、参議院がねじれている場合の首相の内閣は短命になりがちだ。
玉木氏としては、まず来年の参議院選挙で議席を伸ばし、自民・公明が過半数を割るような状況を作り出すことが先決だろう。参議院で国民民主党がキャスティングボートを握れれば、より有利な条件で連立入りできる可能性がある。場合によっては首相就任を条件にすることもあり得るだろう。
Q. トランプ政権誕生は日本の政局にどう影響しますか?
米国との関係構築が重要になる中で、岸田氏の評価が高まる可能性がある。また、トランプ大統領と石破氏の会談がどのような結果になるかも重要だ。もし会談がうまくいかなかった場合、日本のメディアはそれを大々的に報じ、石破氏に対する批判が強まる可能性がある。
また、小泉進次郎氏とトランプ大統領との相性は良さそうだという見方もあり、これが小泉氏の今後のプラスポイントになる可能性もある。
Q. 今後の政治展望において重要なタイミングはいつですか?
12月末の予算編成が一つの山場になる。国民民主党をどこまで巻き込めるかが重要だ。また来年の参議院選挙は極めて重要で、自民・公明が過半数を維持できるかどうかが今後の政治情勢を大きく左右する。
近年の政治学では、参議院こそが政権の構成を決めるという見方も出てきている。参議院選挙の結果次第では、連立政権の形が大きく変わる可能性もある。そのため、与野党とも総力を挙げて参院選に臨むことになるだろう。