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一生使える。株式相場のサイクル解剖【木野内栄治】
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2024年10月7日

EXIT・りんたろー。と国山ハセンが株・保険・住宅など資産運用にまつわるスキルセットを学ぶ。大和証券チーフ・テクニカル・アナリストの木野内栄治氏が2度目の出演。一生使える株式相場の「季節」について解説。 <ゲスト> 木野内栄治(大和証券チーフ・テクニカル・アナリスト兼ストラテジスト テーマリサーチ...
株の買い時を逃すな!相場感で勝つための「季節」を知るQ&A
投資の世界には「季節」がある—。経済や相場の動きには一定のパターンが存在し、それを理解することが成功への鍵となる。株式投資では、いつ買うか・いつ売るかのタイミングが重要だが、そのコツを掴むには相場の「季節感」を身につける必要がある。
ダイワ証券エクイティ調査部チーフテクニカルアナリストの木野内栄治氏が語る「相場観を身につける」ための知識とは。年に2回の絶好のタイミングから、3年サイクルの法則まで、投資のプロが明かす市場の真実に迫る。

Q. 株式投資の「季節感」とは何ですか?
相場には季節があります。これは単なる比喩ではなく、実際に経済や相場の動きには一定のパターンが存在します。たとえば、夏に冬物の海水パンツを買わないように、相場にも適切な「買い時」と「売り時」があるのです。
この季節感が身につくと、相場の動きを予測できるようになり、ブラックマンデーやリーマンショックのような大暴落も回避できる可能性が高まります。季節を知らないでエントリーするのは、寒い冬に夏服を買うようなもの。適切なタイミングで投資することが大切です。
Q. 株を買うべき年2回のタイミングとは?
年間を通じて株を買うベストタイミングは2回あります。1つ目は2月13日の「NISAの日」、2つ目は10月4日の「投資の日」です。
これには明確な理由があります。2月は、アメリカで税金の還付が始まる時期です。日本には年末調整がありますが、アメリカでは全員が確定申告をします。転職が一般的なアメリカでは、高めに取られた税金が2月半ばから5月頃にかけて個人に返還されます。その金額は日本円で約40兆円にもなり、この資金が市場に流入することで世界的に株高になりやすい傾向があります。
10月は投資信託(ミューチュアルファンド)の税制上の締めの時期です。10月末までに損失を出している株を売却して損益通算するため、この時期に株価が下がりやすく、底値を付けた後に反発するパターンがよく見られます。
Q. 大統領選挙は株価にどう影響しますか?
アメリカの大統領選挙も重要な投資タイミングです。アメリカの大統領は強い権限を持ち、候補者によって全く異なる政策が実行される可能性があります。そのため、大統領選挙前は「何を買えばいいのか分からない」状態になりがちです。
特に現職が再選を目指さず、本命候補がいない時は、9月から10月末頃まで市場が様子見となり、ニューヨークダウは下落傾向にあります。しかし10月末頃を底に反発することが多いため、これも良い買い場となります。
ただし、候補者によって有利になる業種・企業が異なるため、どの候補が当選するかが明確になるまでは具体的な銘柄選択が難しく、選挙後に方向性が定まってから投資する方が安全です。
Q. 「3年サイクル」とは何ですか?
相場には「3年サイクル」という重要なパターンがあります。これを理解すると、株価が上がるか横ばいか下がるかの大まかな予測ができるようになります。
このサイクルは、特に電子部品などの「テック」分野の在庫変動と密接に関連しています。自動車や非製造業と違い、電子部品業界は在庫を持たなければビジネスが成り立ちません。電気屋に行ってエアコンがないと言われれば他店に行きますし、B2Bの世界では「部品がすぐに出せるか」が売上に直結します。
この在庫の増減が3年周期で変動し、それに連動して株価も動くのです。在庫の状況を示すグラフと日経平均株価のグラフを比較すると、明確な相関関係が見て取れます。
Q. 現在の相場はどの段階にありますか?
現在の相場は「意図した在庫の積み上げ」という特別な局面にあります。通常、在庫の改善(在庫が減少)が終わると株価はピークを迎えますが、現在は違います。
これは、2024年に予想されるiPhone 16の買い替え需要やWindows 10のサポート終了に伴うパソコン買い替え需要など、「どうせ売れる」と見込まれる製品のために在庫を積み上げている状態です。iPhoneは約3年、パソコンは約7年の買い替えサイクルがあり、2024年はその節目にあたります。
そのため、2025年半ばまでは特にテック関連の株式にとって良い時期が続く見込みです。しかし2025年夏頃になると、この特需も一段落し、市場は調整局面に入ると予想されます。次のいい局面は2026年頃になるでしょう。
Q. 相場観を身につけるメリットは何ですか?
相場観を身につけることで、「いつ買うべきか」「いつ売るべきか」の判断が的確になります。これは単に儲けるためだけでなく、精神的な安定のためにも重要です。
高値掴みをしてしまうと、その後の下落でメンタル的にダメージを受け、結果的に長期的なリターンを逃してしまうことがあります。一方、安い時に買うと、その後の上昇で精神的にも余裕が生まれ、長期保有がしやすくなります。
実際、プロの投資家の間でも、景気循環の見方や相場感を身につけている人は予測的中率が高く、成功を収めています。一時的な銘柄情報よりも、この「一生もの」の相場観を身につける方が長い目で見て価値があるのです。
Q. 初心者が相場観を身につけるには?
相場観を身につけるには、まず「タイミング」「サイクル」「トレンド」の3つの要素を理解することが大切です。
1. タイミング:年2回の買い時(2月13日と10月4日)を覚え、そのタイミングを意識する
2. サイクル:3年周期の変動パターンを把握する
3. トレンド:景気循環と株価の関係性を学ぶ
これらを理解すると、闇雲に投資するのではなく、相場の「季節」を意識した投資ができるようになります。特に初心者は、成長NISA枠などを使う際に、これらのタイミングを意識すると良いでしょう。
積立投資は淡々と続けながらも、まとまった資金を投入する時は、こうした相場の季節感を活用することで、効率的な資産形成が可能になります。