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金銭感覚が身に付くお小遣い8つのアイデア
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2024年9月13日

「子育てスキル」を鍛えるためのノウハウを各分野のプロが伝授。 FPの谷口達也氏が小学生に教えたいお金と投資に関する8つのアイデアを伝授。 <ゲスト> 谷口達也 元岡三証券・野村證券 マネーシフト代表
子供のお金教育はいつから始めるべき?資産形成の達人に聞く
お金の教育はいつから始めるべきなのか。日本は世界的に見ても金融リテラシーが低いと言われ、子どものうちからお金の知識を身につける重要性が注目されている。お金教育のスキルセットを、専門家の谷口達也さんに聞いた。

Q. 子供への投資教育はどのように始めるのがいいですか?
基本的に株式投資から教えるのがおすすめです。大人に株を教えると「儲ける」ことにフォーカスしがちですが、子供はそうではありません。例えば任天堂のような馴染みのある企業の過去10年の株価推移を見せて、任天堂Switchの発売や「あつ森」のヒットなど、どんな出来事があった時に株価が上がったのかを説明すると、「会社の価値がこういう風に上がるんだ」と認識し始めます。
そして「この先10年どうなると思う?」と聞くと、子供なりに考えます。答えはないのですが、「これこれこうだから上がる」「こういう理由で下がる」などと自分の意見を持ちます。上がると思った子には「自分が上がると思うなら投資してみるといいよ」と提案します。
身近なところから「なぜ株価が動いたか」を学んでもらうと、他のものにも派生していきます。法則性を見出すのが得意な子は、テクノロジー企業など自分の知っている会社から興味を広げていきます。親子でニュースや経済の話題が増えるという効果もあります。
Q. 子供でも実際に投資できるのですか?
もちろん、子供自身の名義で自分のお金を使って投資してもらっています。子供は100株など大きな単位では買えませんが、1株なら可能です。下がっても損失は知れていますし、若いうちに失敗経験をしておくのはいいことです。
子供の名義で買うと、配当金の通知や株主総会の招集通知なども子供宛に届きます。「1株なので少ないけど嬉しかった」といった体験が大切です。ただし親も一緒に内容を把握しておくことは重要です。
また、どの会社に投資したいか選べない子もいます。そういう子には「世界中の会社をまとめて買う方法がある」と説明し、投資信託を紹介します。100円から始められるので、毎月お小遣いから積立している子もいます。
Q. 資産形成はどの年齢から始めるべきですか?
資産形成は低学年から始められます。基本的に「4/1天引き貯金法」を推奨しています。これはお小遣いの1/4を必ず貯金や投資に回すというルールです。低学年だと貯金だけになりますが、それでも構いません。
日本人は貯金していない人が多いというデータがあります。どの世代でも2-3割は貯金がゼロという状況です。これは貯金が「つまらない」からではないでしょうか。使った方が楽しいですよね。
しかし株式投資や投資信託を始めると資産形成が面白くなります。「親の上乗せ制度」を設けるのも効果的です。貯金なら1割、投資なら2割から5割を親が上乗せするというインセンティブを与えると、子供は「残すことでお金が増える」体験ができます。
Q. 子供が投資信託を買ったものを、欲しいものができたからと全部売却したいと言い出したらどうすればいいですか?
それは買わせてあげてください。ただ、確認だけはしてほしいです。「これを使ったら今まで貯めたお金がゼロになるけど、それでも欲しい?」と聞いて、それでも欲しいなら買わせていいです。
これも失敗経験として大切です。親としては「やめておけ」と思っても、子供自身が失敗して学ぶことに価値があります。大人になってからの失敗は取り返しがつかないことも多いですが、子供の失敗はダメージが少ないのでむしろ経験させるべきです。
Q. お小遣い制度に「折半制度」があるそうですが、どんなものですか?
折半制度は、子供が自分のお金で何かを買う時に、親がその一部を負担する仕組みです。例えば、漫画ではなく勉強の本を買いたいと言ったら、「本なら50%は親が負担するよ」とか、遠足のお菓子代なら「2割は親が出してあげる」といった具合です。
子供が少しでも自分で負担をする体験をさせないと、「親が買ってくれる」と考えるようになり、いらないものまで欲しがるようになります。親子にとって優しい設計として導入するといいでしょう。
Q. お小遣いをもらうための責任について教えてください
お手伝いをするからお小遣いをもらうという考え方はあまり良くありません。家族の一員としてのお手伝いは責任であり、お小遣い制度とセットになっています。
お手伝いは多すぎると負担になるので、2-3個程度が適切です。目安としては「年齢×何分」で考えるといいでしょう。例えば10歳なら10分でできるお手伝い、7歳なら7分でできるお手伝いを選びます。内容は親が普段やっていることの中から「この担当はあなたね」と決めるのがいいでしょう。
Q. お誕生日プレゼントを現金で渡すべきですか?
これは極端な例ですが、お誕生日プレゼントも自分で費用の一部を負担することを考えさせる必要があります。上限を決めて、例えば年齢×1,000円以内なら親が全額出す、それを超える場合は差額を自分で出すというルールにすると、価値を考える習慣がつきます。
例えば10歳の子が3万円のサッカースパイクが欲しいと言った場合、親は1万円まで出して、残りの2万円は子供が出すというやり方です。そうすることで「お父さんが一生懸命働いて稼いだお金でスパイクを買うのは大変なことだ」という理解が生まれます。
Q. 寄付についてはどう教えればいいですか?
子供にも寄付先を選んでもらうといいでしょう。「世界にはこんな問題があるけど、もし自分が解決できるとしたらどれを選ぶ?」という問いかけをしてみてください。子供の興味関心が分かりますし、親と一緒に調べる過程も大切です。
親が子供と同額を寄付するというやり方もおすすめです。「あなたと同じ額を私も寄付するよ」と言うことでモチベーションを維持できます。
日本は世界寄付指数ランキングで下位に位置しており、寄付文化があまりありません。幸福度を高めるには他人のためにお金を使うことが効果的だというデータもあります。子供と一緒に社会課題を考え、寄付をする体験は価値があります。
Q. 子供のやる気を引き出すインセンティブとして何が効果的ですか?
海外の研究によると、学校のテストの点数ではなく、読書などの行動そのものにインセンティブをつけた方が効果が高いとされています。「1週間に2冊本を読んだら報酬がある」というように、子供が自分の努力だけでコントロールできる行動に対して報酬を与えるのが良いのです。
テストの結果だけを褒めると、運などの要素も入ってきますし、子供の能力が本当に伸びるかどうか分かりません。プロセスを褒めることで、長期的な努力の習慣が身につきます。スポーツでも「ゴールを決めた」ことよりも「シュート練習を100本やった」ことに対してインセンティブを与える方が効果的です。
お小遣いはコミュニケーションツールとして最高です。お金を通じた親子のコミュニケーションは、誠実さや計画性を育む素晴らしい機会になります。