
2022年9月6日
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人気のポッドキャスト「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」を配信するCOTENの深井龍之介CEO。
世界はどんな未来に向かっているのか。そして自身の知られざる過去を語り尽くす。
深井龍之介氏の「マイヒストリー」全30話を毎日連続でお届けします。

西暦2022年という今の時代は、有史以来9回目となる人類の「思考OS」の転換期だと僕は考えています。
第二次世界大戦以後、現在まで稼働している思考OSは、「人権」と「民主主義」と「資本主義」です。今、その思考OSが制度疲労を起こし、さまざまな不具合が発生しています。

介護や福祉の破綻によって、「人権とは何か」の概念が変わる可能性があるのです。

既存のゲームルールの中で社会階層の上を目指す争いは、終わりに差し掛かりつつあるというのが僕の考えです。
そしてゲームルールそのものが変化すれば、全員が迷う時代に突入します。

思考OSの転換期に、時代を最初に動かしてきたのは活動家でもなく、起業家でもなく、思想家でした。

未来のブルジョアジーは、お金を持っている人ではなく、「勉強できる人」になるというのが僕の見立てです。

3500年分の人の営みである歴史は、いわば「人生のケーススタディー」です。
その中には今の自分の参考になる人物や事例が、必ず存在するはずです。

先の参院選で暴露系YouTuberのガーシーこと東谷義和さんが当選しましたが、歴史に詳しい人なら、彼のような人物が社会から支持される現象が過去にもあったことを知っていますし、それがどんな状況の社会で起きやすいのかが分かっています。

僕が考える有史以来の思考OSの転換期について非常にザックリとですが解説していきます。

思考OSのアップデートができない人は、まさに「時代に取り残される」状態になります。

今の市場経済で行われている「この事業は儲かる」という予測は、すべて茶番だというのが僕の見解です。

起業家というのは市場原理に引っ張られる存在です。「本当に人類に必要かどうか」よりも「市場で評価されるかどうか」を大事にするため、世界史のデータベースの開発などは普通は行えない。

僕の名前の由来は芥川龍之介です。名前をつけたのは文学好きの父親。父親は僕が高校生の頃から“木こり”になりました。

勉強して成績を上げないと、今の環境からは抜け出せない。頑張り続けた結果、あるときから「試行錯誤の仕方」が分かってきました。すると成績が上がり始めた。
その頃に身につけた方法で、今もすべての仕事をこなしている感覚があります。

今回は、高校時代の同級生である稲垣杏太くんと岩田輝くんに僕のことを語ってもらいます。
* * *
岩田 リュウちゃんといえばマリリン・マンソンだよね。

「自分が言っていることを分かるか・分からないか」で相手を見る人間でしたし、とにかく中二病で攻撃的でした。

大学時代にあったことで「僕の人生で一番大きな出来事」といえるのは、妻との出会いです。

大学時代にいくつかのアルバイトを経験して、自分に向いていることと向いていないことがハッキリ分かりました。
「向いているかも」と感じたバイトの一つは家庭教師です。

新卒で入社した大手電機メーカーでは半導体の部署を志望していましたが、配属されたのは経営企画部でした。
僕は尊敬できない人の言うことはまったく聞かないので、尊敬できない課長の命令を聞かない新入社員が爆誕したわけです。

自分の利益や派閥の利益のために行動をする人は、自分にとって都合のいい視点で事実認識を始めます。
そうした人間が増えると、目の前で起きているファクトを受け取らずに経営判断がなされるようになるので、組織が腐り始めるのです。

コンサルの仕事をしていたのは3年ほどです。その後は福岡のスタートアップで働きました。
入社後、すぐに取締役になりましたが、派手な失敗を連発します。

極限状態の中で生きたのが、歴史を学んだ経験です。最初の歴史の生かし方は非常に単純なもので、「過去の歴史を見れば、自分より悲惨な状態だった人はたくさんいる」という精神論的な励ましでした。
ただし、僕が言う「歴史思考」は、精神論的な励ましにとどまらないものです。

一言でいえば「歴史を知ることにより社会を構造的に理解する(メタ認知する)思考」です。
その思考は、ビジネス上では自分が置かれている状況を客観的に理解することに役立ちます。

「ある程度の抽象化をすると、これとこれは同じ分類に入るよね」という認識を持つことは大事です。
一方で、「この時代、この状況の特殊性は何か」を考えることが、やはり歴史を学ぶ上では非常に大切です。

SaaSビジネスの失敗は、僕の大きな転換点でした。
あのトラブルがなければ、僕はここまでの覚悟を決めることはできませんでしたし、今では「裏切ってくれてありがとう」と思っています。

社会人になり、中二病からは脱却しました。高校の同級生の岩田くん、稲垣くんは、僕の“成長”をどう見ているんでしょうか。
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稲垣 COTEN RADIOを聞いてても、「自分の考えをポジティブな形で伝える力」がすごく高くなったなって思った。

社会貢献というのは、ホモ・サピエンスとして逃れられない宿命だと思っています。

なぜ反社会的になるかというと、やはり「社会に裏切られた」「自分は不遇だ」という感覚があったからだと思います。

「今の時代はインターネットで“寂しさ”が再生産され続けている」という話題がよくのぼります。インターネットを使えば使うほど、人は孤独になっていく。

今の日本社会では「宗教」が注目を集めていますが、カルトと呼ばれるような一部の新興宗教団体と、世界三大宗教(仏教、キリスト教、イスラム教)のような宗教はまったく別物です。

「今の社会の決められた価値観の中で、この社会で生きている人たちから評価されるために命をかけて頑張るのは意味がないな」と気付くと、やる気がなくなります。
そこで出てくるのが「それでも何をするか」という問いです。僕の答えは──。
*深井龍之介氏の「マイヒストリー」第1話をスタート。本連載は毎日2話ずつ公開します。