前田大然が語る激闘のワールドカップと次なるプレミアリーグへの道
カタールの地で世界を驚かせた森保ジャパンの一員、前田大然選手が、激戦の舞台裏を明かした。
本書『ガムシャラ』が重版するほどの注目を集めるスピードスターは、ワールドカップでの自身のプレー、チームの戦略、そしてこれからのキャリアビジョンを率直に語った。
日本代表の新たな歴史を築いた彼の言葉から、世界最高峰の舞台で戦う精神性と戦略的洞察を紐解く。

Q. ワールドカップの熱狂的な雰囲気とサポーターの応援をピッチでどのように感じたか?
前回の大会とは比較にならないほど、カタールでは多くの日本人サポーターが集まり、大きなアドバンテージを感じた。
さらに驚くべきことに、メキシコを筆頭に海外のファンも日本のユニフォームを着て熱心に応援しており、その強力な後押しはチームに大きな心強さを与えたという。
特にオランダ戦のゴール裏を埋め尽くす日本サポーターの光景は、選手たちの士気を高める上で絶大な効果を発揮したと彼は述べている。



Q. スウェーデン戦の先制ゴールは、チームメイトとのどのような連携から生まれたのか?
スウェーデンが守備重視で中央を固める中、堂安選手とは練習から密にコミュニケーションを取り、「カットイン時には裏へ走るので声を出してほしい」と事前に伝えていたという。
堂安選手のカットインと上田選手とのパス交換という連動の中で、最高のタイミングで逆サイドから裏へ飛び出すことができ、パスを受け、「トラップだけに集中」してゴールに流し込んだ。
自身にとってゴール以上に、家族が喜んでくれたことが最大の喜びであったと振り返る。

Q. ブラジル戦で先制したものの、勝利できなかった要因をどのように分析しているか?
先制点を取ったことでチーム全体がリードを守る「後ろ体重」の心理に陥ったと語る。
ブラジルが後半にサイドを広く使う戦略に変更し、徹底してクロスを上げてきた際、日本はカウンターに転じるどころか自陣で守り続けることを選択してしまった。
世界と対峙するには、「個」の力が圧倒的に不足していると指摘する。ブラジルのような一流選手一人ひとりが試合の流れを変える能力を持つことが、日本の目標達成に不可欠だと考える。

Q. 森保監督の選手とのコミュニケーションやチーム内での意見交換はどのように行われたのか?
自身がワールドカップ予選で出番が少ない時期にも、森保監督は練習中にさりげなく「お前の力がワールドカップで必ず必要になる」と語りかけていた。
その言葉が、今大会で全力を尽くす彼の大きな原動力になったという。
チーム内では、選手間で戦術や意見が活発に議論され、それをキャプテンがまとめて監督に伝える良好な関係が構築されていたと述べた。
Q. これまでのキャリアにおけるターニングポイントと、プレミアリーグへの今後の目標は何か?
プロとして初めて1年間リーグ戦に継続出場できた水戸ホーリーホックでの経験が、プロ意識と自信を確立する最初の転機であったと述懐する。
横浜F・マリノスへの移籍時には、サッカーに詳しくない母親が「攻撃的なマリノスのスタイルが合っている」と助言し、それがプレースタイルの飛躍に繋がった。
セルティックでの活躍を経て、現在は最高の舞台であるプレミアリーグでのプレーを明確な目標に据えている。高いレベルに挑戦し続け、子供たちに勇気を与えたいとの強い使命感を持つ。
