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買って住みたい街ランキング/湯河原が1位に急浮上/マイホーム購入、今年の狙い目は?
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2026年2月20日

毎年注目を集める「住みたい街ランキング」。今年の傾向から見えてくるものとは?ランキングを作成したLIFULL HOME’S総研の中山登志朗氏に話を聞いた。 <ゲスト> 中山登志朗|LIFULL HOME’S総合研究所 副所長チーフアナリスト 出版社を経て1998年より不動産調査会社でマーケット分析...
激変する住まい選び!「買って住みたい街」1位湯河原の衝撃
最新の「買って住みたい街ランキング」は、日本の住宅市場における大きな変化を示唆している。かつてのような都心一極集中から、人々の価値観やライフスタイルの変化に伴い、多様なエリアが注目を集めるようになった。本記事では、このランキングから読み取れる最新トレンドを深掘りし、住まい選びの新たな基準を提示する。

Q. 2024年の首都圏「買って住みたい街ランキング」で湯河原が1位になった理由は何か?
2024年の首都圏「買って住みたい街ランキング」で、湯河原が初の1位を獲得したことは不動産業界に大きな衝撃を与えた。その背景には、東京における住宅価格の異常な高騰がある。都心の中古マンション平均価格が1億円を超える状況下で、多くの購入希望者が価格の手頃な郊外に目を向けている。湯河原の魅力は、都心物件と比較して手頃な価格に加え、温泉や豊かな自然といったリゾート環境が享受できる点だ。
また、住宅価格の高騰は「買い進み」という現象も生んでいる。金利上昇の懸念から「上がる前に買いたい」と考える人が増え、市場に出た良質な物件はすぐに買い手がつく。この売れ行きがさらなる価格上昇を招く悪循環となっているのだ。このような状況から、物件価格が安く、かつ魅力的な生活環境を提供する湯河原が、新たな選択肢として急浮上した。
Q. テレワークの普及は住まい選びにどのような影響を与えているか?
テレワークの浸透は、湯河原や静岡県の熱海といった都心から離れたリゾート地での居住を現実的な選択肢に変えた。首都圏版ランキングの対象外である熱海は、もし含まれていれば湯河原を凌ぐ人気で「隠れ1位」になっていた可能性すら指摘される。出社頻度が減ったことで、毎日通勤する必要がなくなり、「朝は釣り、昼はアジフライ定食、夕方は温泉」といった仕事と余暇を両立したライフスタイルが可能になったのである。

遠距離通勤による交通費の負担も、企業による遠距離通勤手当や、自治体による新幹線・グリーン車利用の補助金制度によって緩和されつつある。これにより、都心への通勤アクセスを確保しつつ、住環境や価格のメリットを享受できる地域への移住が、以前よりはるかに容易になっている。働く場所と住む場所の多様化は、今後の住まい選びを大きく変える要因となっている。
Q. 都心の住宅価格が高騰する中で、郊外エリアを選ぶメリットは何か?
ランキング上位に八王子(2位)や千葉県・八街(やちまた)(3位)など郊外エリアが多く見られるように、手頃な価格と住環境の良さが郊外の大きなメリットである。例えば、八街では中古戸建てが約2,000万円、中古マンションに至っては600万円前後で購入可能な物件があるという。
都心では実現が難しい「安さ」「広さ」「駅近」という3つの条件を、郊外では両立できる可能性がある。広々とした住居を比較的駅に近い場所で手に入れられる点は、特にファミリー層にとって魅力的であろう。八街の場合、都心への通勤には1時間以上を要するが、千葉駅周辺への勤務者や、地域内での生活が完結する人にとっては非常に魅力的な選択肢となり得る。
Q. 都心と郊外、どちらを選ぶかによって重視すべきポイントは異なるか?
都心の再開発エリアである大崎や大井町が注目されるのは、「職住近接」と「資産性」を重視する層の受け皿となっているからだ。都心に住む人々は、勤務先まで30分以内という通勤利便性を最優先し、加えて将来売却する際の資産価値も高く見積もっている傾向がある。物件のクオリティと立地に投資し、シンプルな生活を送りたいと考える層に適した選択肢である。
一方、郊外を選択する層は、物件の広さや豊かな住環境、価格の手頃さを重視する傾向にある。湯河原などの温泉街や、医療・教育施設が整備された地域では、ファミリー層が求める暮らしやすさが手に入る。ただし、都心の有名進学校への受験を考慮する家庭には、選択肢が限られる側面もある。どちらの選択も、自身のライフスタイルと将来設計に合致するかどうかで判断すべきだろう。
Q. 近畿圏で注目されている「播州エリア」の魅力は何か?
近畿圏の「買って住みたい街ランキング」では、大阪の中心部に位置する谷町六丁目が1位を獲得したものの、より注目を集めるのは兵庫県の姫路、明石、加古川を含む「播州エリア」である。このエリアは、大阪の中心部と比較して住居費を約3割抑えられ、約3,000万円で中古住宅が購入できる手頃感が大きな魅力である。これは月々のローン返済額が7〜8万円程度となり、賃貸住宅の家賃と大差ない。

播州エリアが特にファミリー層から支持される最大の理由は、自治体による手厚い子育て支援策だ。人口減少への危機感から、各自治体は出産祝い金や家賃補助など、子育て世代を誘致するための積極的な行政サービスを提供している。姫路から大阪へは新快速を利用すれば1時間強で通勤可能であり、価格の安さと子育て支援の充実を考慮すれば、十分現実的な通勤圏内といえる。
Q. 地域の再開発は周辺物件の資産価値にどう影響するか?
明石駅前のタワーマンション建設に代表される再開発は、街のイメージと利便性を劇的に向上させ、結果的に地域の資産価値を高めるプラスの効果をもたらす。駅前の再開発は、交通利便性と生活利便性の両方を一度に向上させるため、周辺エリア全体の不動産価格に連動して上昇をもたらす可能性が高い。供給戸数の増加による中古市場の飽和を心配する声もあるが、物件が一度に市場に出回る量は限定的であるため、価格暴落に繋がることは極めて稀である。
実際、大規模な再開発が行われたエリアでは、タワーマンションだけでなく、周辺の既存マンションの価格も連動して上昇するケースが一般的だ。そのため、地域の再開発は、居住者にとって生活の質の向上だけでなく、不動産投資の観点からもメリットが大きいと評価できる。
Q. 失敗しない家選びの法則として、どんな視点を持つべきか?
失敗しない家選びには、以下の10の漢字キーワードが参考となる。
**基本要素:** 職、住、遊(職場、住宅、生活利便施設がバランスよく整っているか)
**ライフステージで変動する要素:** 医、学、食(医療施設、教育環境、食文化)
**街との相性と将来性:** 快、安、省、将(快適性、安全性、省エネ性能、将来性)
まず、「職・住・遊」の3つは、職住近接や生活インフラの充実度など、基本的な快適性に直結する。「医・学・食」は個人のライフステージによって優先度が変化する。例えば、持病のある家族がいるなら医療施設の充実を、子どもの受験を考えているなら教育環境を重視すべきだ。「食」は街の文化度を示し、安さ優先か、質の高さやオーガニック志向か、自身の価値観に合うかが重要となる。

最後の「快・安・省・将」は、その街が自分や家族にとって快適に住み続けられるかを判断する材料だ。「快」は街の雰囲気との相性、「安」は防災・防犯の両面での安全性、「省」は住宅自体の省エネ性能、「将」は街の人口増加や開発による将来性を意味する。これらのキーワードを各々10点満点で採点し、レーダーチャートを作成することで、自分にとって最も魅力的な街を客観的に可視化できる。
そして最も重要なのは「下見」である。データや情報だけでは分からない街の雰囲気や自分との相性を、実際に足を運んで肌で感じることが、後悔のない住まい選びには不可欠だ。遠方であっても、時間をかけて現地を訪れることは、今後の人生における大きな投資となる。