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【日本野球への提言】阪神史上最速優勝で、CSは本当に必要なのか
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2025年9月18日

阪神の史上最速優勝で高まる「クライマックスシリーズ不要論」。3リーグ制を提唱する元ヤクルト監督の真中満氏が野球界へ提言を投げかける。 <ゲスト> 真中満|元東京ヤクルトスワローズ監督 1992年 ドラフト3位でヤクルト入り。2001年 打率.312でリーグ優勝、日本一に貢献。2007年 シーズン代...
プロ野球の"空気を読まない"改革提案:真中満氏がCSとDHについて語る
プロ野球の世界には多くの伝統や慣習が存在する。しかし、時代の変化とともにルールや制度の見直しも必要となってきている。元東京ヤクルトスワローズ監督の真中満氏が、クライマックスシリーズ(CS)と指名打者(DH)制度について独自の視点から提言を行った。データ分析のパイオニアDELTA社長の岡田友輔氏も交えた対談から、日本プロ野球の未来を考える。

Q. クライマックスシリーズへの評価は?
真中氏は「元々クライマックスシリーズが始まった頃から賛成派ではなかった」と率直に語る。その理由として「上位チームが有利な勝つための大会に見えてしまう」と指摘。特に「引き分けはほぼイコール勝ちに等しくなってしまったり、雨で試合が流れて消化できない場合には上位チームが優勝になるなど、ちゃんと戦わないで決まってしまうシステム的な部分」に不満を持っていると明かした。

しかし、興行面では「ファンを引っ張れる、球団も選手の給料に跳ね返ってくるなど、工業面に関しては非常に良い手当だ」と一定の評価もしている。
Q. 具体的な改善案はあるか?
真中氏は驚きの提案を行った。現在の12球団を3リーグに分け、各リーグ4チームずつで戦うという構想だ。「3リーグの優勝チームとワイルドカードで勝ち抜いたチームが戦う」という形式を提案。「勝率の高い1位のチームと勝率の低い1位のチームは残しておき、2位のチームと3位のチームで争って、勝った方と勝率の高い1位のチームが戦い、ワイルドカードの代表が出てきて、優勝した3チームと戦っていく」という複雑な仕組みだ。
真中氏は「現状、セリーグの3位がファイナルに出て優勝するなど、いろんなことが起こっている状態なので、なんか慣れるんじゃないか」と説明。「優勝の価値が少し下がってしまう可能性ももちろんあるが、見ている人は分かりやすいかな」と付け加えた。
Q. リーグ分けはどうするのか?
チーム分けについて真中氏は「ランダムでいい」と主張。「前年のリーグの順位によって分けたり、最初は地域性で分けて移動を減らす」案を提示した。ただし「ペナントは12球団の、だから11チーム全部と戦うから、ほぼ平等に戦う」と説明している。

「所属だけ西と東と中かなんかに分かれているみたいな感じで戦ったら分かりやすい」と提案。将来的には「チーム数を増やして、理想は6チーム、6チーム、6チームの18で、優勝してワールドカードになったらそれっぽい感じになる」と語った。
Q. 一方で、プレーオフ制度の良い点は?
岡田氏は「チーム側はこのプレーオフは絶対続けたいはず」と分析。「4位のチームも5位のチームも可能性が、シーズン終盤まで出てくるので、リーグ全体の中での収益が得られる割合が、プレーオフがあることですごく変わっている」と経済面のメリットを指摘した。
また「12球団中この期間で11球団は日本一になっているので、より多くのファンが日本一を最後まで経験できた」という点も評価している。
Q. NBAのプレーオフ制度は参考になるか?
岡田氏はNBAのプレーオフ制度について説明。「全30チームが、イースタンカンファレンスとウェスタンカンファレンスに分かれて15チームずついる。各カンファレンスの上位6チームは自動的に上がれる。7位から10位で、最初に7位と8位のマッチアップをして、勝ったら第7シードを取れる。さらに9位と10位が戦って、その勝者が7位と8位の敗者と戦って8位のスポットに入ってくる」という仕組みだ。
真中氏が「これに関しては、NBAファンの方たちも全員納得なのか?」と質問すると、岡田氏は「向こうの感覚だと問題ない。短期決戦が本番という考え方」と説明した。
Q. 実際にCSを戦った監督としての経験は?
真中氏は監督時代の2016年にCSを経験。「14年ぶりに優勝したので、クライマックスもチャレンジャーみたいな気持ちで、仮に負けてもしょうがないという気持ちで開き直って戦えた」と振り返る。しかし本音では「本当に優勝したチームはやらないでほしい制度」と感じていたという。
一方で「2、3位のチームは、モチベーションとかファンの気持ちとか考えるとあった方がいい」とも語り、「全部変えるということではないが、少し考え方を変える時期には来ている」と提言した。
Q. DH制度についてはどう考えるか?
真中氏は「DHない方が野球面白いかなと思っている派」と自らの立場を明確にした。その理由として「6回1点負けている時の、先発ピッチャーに代打が回ってきた時のタイミングで、どう変えるかというところが一番難しい。強いチームが勝つよりは、もしかしてそこに少し弱者でも勝てる可能性が生まれてくることもある」と説明。采配の幅が広がる点を評価している。
ただし「ルール上DHが始まればそれでもちろんいい」とも述べ、「日本人の気質として、レギュラーシーズンの重みが日本人の方が重く、アメリカ人はペナントレースは壮大な予選という形でプレイオフは短期間で勝つというのが向こうの制度」という文化の違いも指摘した。
Q. DH制度にはどんなメリットがあるか?
岡田氏はデータを示し「DHがあることで、25歳以下の若手選手の打席数が相対的にパリーグの方が多い。より若い選手がレギュラーとして定着しやすいという面は間違いなくある」と分析。
真中氏も「バッティング中心の、特に外国人選手などがDHに入る分、守備的で打順は8番や9番になってしまうかもしれないが、若手に打席が確保できる」と同意。さらに「ベテランにも当てはまることで、DHで打席だけで守備を休ませたり、故障を減らせるとは言わないが、無理して出ている選手が2、3日DHで打つだけで体調を戻したりという可能性もある」とメリットを挙げた。
Q. 高校野球のDH導入についてはどう思うか?
高校野球、大学野球もDH制導入が決定していることについて、真中氏は「高校野球とかはなんか楽しみがなくなってしまうのかなという感じがする」と懸念を示した。「大谷選手みたいな選手はもう出づらくなる」と指摘。

「高校時代に監督のチーム事情で『お前ピッチャーやってくれよ』と言われてピッチャーになってしまったら、プロを目指すのに時間がかかったりする。監督の起用法によって少し目が詰まれてしまうこともあるから、高校野球くらいはDHなくてもいいのかな」と個人的な意見を述べた。
Q. リクエスト制度についての提言は?
真中氏はリクエスト制度について「第三者機関が映像を見て判断するアメリカのシステムの方が綺麗」と提案。「現場にいる人たちは、自分が間違えたのを覆すのも気持ち悪いし、一緒にやっている4人の審判の中で覆すのもなんかだし、という市場が入らないように第三者の人が判断する方がフェアでいい」と説明した。
また「速やかにリクエストをしてくれという文言がついているが、速やかの時間が曖昧。ある程度映像をベンチで確認できて、これならいけるなとリクエストする方がいい」と提案。「求めているのは正確なジャッジ。正しいジャッジだと思ったことをリクエストするわけだから」と主張した。
現状では「映像がどうしても見えないところもあり、リクエストが無駄になってしまう」という問題も指摘している。