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【韓国ドラマが稼ぎ続ける理由】ドーパミンを刺激する脚本のヒミツ
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2025年8月24日

世界中でヒットし続ける韓国ドラマ。なぜここまで人々の心を掴むのか。熱狂を生む脚本の秘密やヒットを量産する業界構造について、韓国で人気ドラマの脚本を手掛ける脚本家のパク・ソンス氏に聞いた。 <ゲスト> パク・ソンス|脚本家 ドラマ『勝手にしやがれ』(2002)で百想芸術大賞、韓国放送大賞、 韓国放送...
韓国ドラマが世界中で熱狂を生む理由とは?脚本家パク・ソンス氏に聞く
韓国ドラマは世界中で人気を集め、視聴者を魅了している。なぜ韓国のコンテンツはここまでグローバルな熱狂を生み出せるのか?その秘密を探るため、韓国の人気脚本家パク・ソンス氏に話を聞いた。ドラマ「勝手に仕上がれ」で韓国放送大賞などを受賞し、MBCドラマ局長も務めた経験を持つパク氏が語る、韓国ドラマ成功の鍵とは。

Q. 韓国ドラマが世界中で人気を集める第一の理由は何ですか?
豊かなロマンス表現です。韓国ドラマでは、どんなジャンルでも男女の主人公達が二人で画面に映るとロマンスの雰囲気が漂い始めます。
また、感情表現が豊かで深く多様なことも大きな理由です。ハリウッドや米国コンテンツはアクション中心で感情表現のタイプが決まっていて、日本ドラマは感情表現が控えめですが、韓国ドラマは感情表現が非常に豊かです。韓国ドラマの男性主人公は涙を浮かべる場面も多く、そういった姿を見ると思わず応援したくなるものです。

「愛の不時着」や「イカゲーム」など、多くの韓国作品がこうした特徴を持っています。
Q. Netflixなどの配信プラットフォームは韓国ドラマの成功にどう影響していますか?
Netflixをはじめとするオンライン動画配信サービスは韓国ドラマ産業で主導的な役割を果たしています。韓国ドラマ産業は今やグローバルな視聴者を対象に企画し、脚本を作り、キャスティングを行っています。
これには韓国ドラマ産業の経済的事情も関係しています。制作費が高騰する中、国内視聴者と国内広告だけでドラマ制作を続けることが難しくなってきました。そのため、企画段階からストーリーテリングをより強力に、台詞をより明確に、退屈な要素を省くなど様々な工夫をしています。
ロマンスや家族との葛藤など、普遍的な人間の感情に触れる物語は世界中の視聴者に響きます。感情表現が豊かで、物語構造や葛藤の構造が明確な韓国ドラマは理解しやすく、国境を越えて共感を得られるのです。
Q. 韓国ドラマの制作環境はどのように発展してきましたか?
かつての韓国では、MBCやKBS、SBSといった放送局が激しい競争を繰り広げていました。平日は夜10時に、週末は夜8時に各局のドラマが同時に始まるという非常に激しい競争環境でした。わずかな視聴率の差が成功と失敗を分ける中、制作側は必死に魅力的なストーリーと美しい映像作りに命をかけていました。
当時は月曜・火曜に放送する場合、前日の日曜、時には放送当日の月曜日まで撮影をしていることもありました。そんな切迫した締切が驚くべき創造力を生み出したのです。昼間に撮影していた内容が夜に放送されるため、スタッフと俳優はみな極度の集中状態にあり、そこで手を抜けば生き残れなかったでしょう。

そのような環境で私が監督として追求していたのは、まず美しい映像を撮ること、次に視聴者と共感すること、感情を揺さぶることでした。量より質を重視しながら切迫した締切に向かって努力した結果、俳優たちがより短時間でより密度の高い演技ができるようになったと思います。
Q. グローバル展開によって韓国ドラマの制作方法はどう変わりましたか?
グローバル市場に向けて方向転換する中で、以前の毎週撮影の方式から事前制作方式に変わりました。以前は美しい映像と共感できる演技を目指していましたが、今はより多くの準備時間があり、技術的にも進歩して、より密度の高い良質な映像作品を制作できるようになりました。
例を挙げると、「宮廷女官チャングムの誓い」というドラマでは、時間がなくて同じシーンでも一方は晴れた天気、もう一方は雨が降っている時に撮影することもありました。また昼と夜が混在するシーンもありましたが、俳優の演技が素晴らしかったため、視聴者はそうした不自然さをほとんど気にしませんでした。
地上波中心のドラマ時代は、成功しても失敗しても同じ給料だったので、私たちは芸術性を追求していました。しかしグローバル競争時代では、作家や多くの監督はフリーランスで、成功した場合に報酬が与えられるため、クリエイターたちの成功への欲求がはるかに大きくなりました。制作会社や放送局も「この企画でお金を稼げるか」「グローバルコンテンツとして通用するか」を重要視するようになりました。
Q. 韓国ドラマと日本ドラマの違いはどこにありますか?
韓国ドラマでは主人公の魅力を非常に重視します。外見だけでなく、主人公の内面の弱さや長所も非常に大切にします。一方、日本のコンテンツは自分自身との闘いや内面探求を描くことが多いです。
韓国ドラマは主人公が何か事情や課題を解決する物語が多く、日本の視聴者は忍耐強く精神的だと感じます。こうした気質の違いが今の韓国ドラマの強みにも繋がっているかもしれません。
また、モバイル時代になり、小さな画面で視聴されることを考慮して、ストーリーをより明確にし、台詞も適切な量に調整する必要が出てきました。台詞が多すぎると映像が見えにくくなるため、映像にマッチした台詞の量を意識しています。
Q. 韓国ドラマの制作体制はどのように変化していますか?
以前は日本ドラマと同様にプロデューサー中心でドラマが進行し、所属する作家や俳優に一定の出演料を支払っていました。しかし韓国ドラマが日本や中国で人気を得るにつれ、作家と俳優の出演料が何倍も上昇しました。
そのため韓国ドラマは作家中心の企画・制作という特徴があります。プロデューサーたちはスター作家を簡単に扱うことができなくなりました。スター作家ははるかに多くの報酬を得て影響力も大きい一方、日本やアメリカではプロデューサーが作家の決定やキャスティングにおいて大きな影響力を持っています。
Q. 新人作家や監督にも活躍の機会はありますか?
失敗できない環境の中でも、新人の活躍の機会は確かにあります。2年前に大ヒットした「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」も新人作家と新人監督の作品でした。このように厳しい環境の中でも新人が台頭し、世界的なヒット作を生み出しています。

Q. 今後の韓国ドラマの展望はどうでしょうか?
自伝的な物語が増えるかもしれません。また題材としてAIなどのテーマも増えていくでしょう。韓国ドラマは感情表現とリアクションをうまく扱うことができるため、現代の不安を抱える個人を慰め、応援するドラマが続けて登場すると思います。