PIVOT TALK BUSINESS
信頼される話し方 地声&ステーキ状が大切
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2025年3月1日

ビジネスにおいて信頼される話し方とは?すぐにできる滑舌トレーニングを元NHKアナが伝授。 <ゲスト> 墨屋那津子|アナウンサー・キャリアカウンセラー 大学卒業後、NHKにアナウンサーとして入局。報道番組でキャスターやリポーターを務める。 国際結婚後、3人の子供を育てながら、食・美容・医療に関する3...
声のエネルギーで人生が変わる!元NHKアナが教える「滑舌」改善術
あなたの話が伝わらないのは「声のせい」かもしれない。元NHKアナウンサーの墨屋那津子さんが教える、ビジネスでもプライベートでも使える声のトレーニング法と滑舌改善テクニックを紹介します。

Q: 滑舌が悪いと何が問題なのでしょうか?
滑舌の良し悪しは成功とも関係があります。実は滑舌が良い人は成功者に多いのです。言葉が聞き取りづらい人は影響力を持ちにくいもの。例えば「佐々木です」と言いにくい人より、はっきりと「佐々木です」と言える人の方が責任感があり、信頼できそうに感じられます。
声を変えることで印象が良くなれば選ばれる確率も上がります。内面は変わっていなくても、第一印象が大事なビジネスの場では、まず声から変えることで人生が変わっていくことがあります。滑舌は甘く見ないで欲しいのです。これができると最速の成功法となります。
Q: すぐに滑舌を良くする方法はありますか?
滑舌をすぐに良くする魔法のような方法があります。例えば「キャリーパミュパミュ」という言葉を3回続けて言ってみましょう。最初は言いにくいですが、下唇を限界まで出して1回練習すると言いやすくなります。「手術」のような言いにくい言葉も同様です。
この方法の原理は、声のエネルギーにあります。声は呼吸によって出るものですが、舌が邪魔していると出にくくなります。舌を一度出すことでお口の中が開き、エネルギーが発話しやすくなるのです。また、体を動かすことでエネルギーが出ます。人間は何かを動かそうと思った段階でエネルギーが出るものなのです。
ビジネスシーンではこの動作をそのままするわけにはいきませんが、机の下で足をポンポンと動かしたり、机の下で手を動かしたりする「隠れてやる方法」もあります。最初は人がいないところで練習し、慣れてくれば自然に滑舌が良くなります。
Q: 自分の苦手な発音はどうやって見つければよいですか?
自分の発音の癖を見つけるには、スマートフォンなどで録音して確認するのが良いでしょう。特に、ビジネスで使う重要なフレーズや自己紹介、会社名、主力製品名などを録音してみましょう。
翌日に録音を聞き直して、どの音が聞き取りにくいか確認します。これは日本語の「ディクテーション(聞き取り)」です。各音の音量チェックをして、どの音が大きく、どの音が小さいかを見つけましょう。
例えば「い」の音が言えない人が多いです。「いってらっしゃい」が「いってらっしゃい」、「いただきます」が「いただきます」になっていないか確認してください。「い」が苦手だと、「2200円」が「1200円」に聞こえることもあります。「あいうえお」の中で苦手な音を見つけ、それを強化するだけで伝わり方が大きく変わります。
練習方法としては、苦手な音を3倍から10倍の強さで発音することです。「あいうえお」と練習する時、「い」が弱い人は「あ、い、う、え、お」と「い」を特に意識して強く発音してみましょう。自分では強く出しているつもりでも、聞き手にとっては「ちょうど良い」くらいの音量になります。

Q: 話し方を改善する「ミンチ状」と「ステーキ状」とは何ですか?
「ミンチ状」とは話し方がバラバラな状態、「ステーキ状」とはまとまった話し方を意味します。確実に伝わる話し方は「ステーキ状」です。
例えば、同じ内容でも言い方が変わると印象が大きく変わります。
- ミンチ状:「今日、待望の、新商品の、リリースが、発表され、すでに、多くの、取引先から、問い合わせが、来ています」
- ステーキ状:「今日待望の新商品のリリースが発表され、すでに多くの取引先から問い合わせが来ています」
多くの人は「はっきりくっきり読んだ方が良い」と思っていますが、実はそうではありません。バラバラに区切って話すと幼稚に聞こえることがあります。特にビジネスでは複雑な説明が求められるため、適切に言葉をつなげて話すことで知的に聞こえ、信頼感が生まれます。
例えば「この春おすすめなのが、このパソコンです」より「この春おすすめなのはこのパソコンです」と言う方が自然です。少し工夫して意味のまとまりを考え、どこをつなげるべきか考えてみましょう。これによって子供っぽく聞こえていた話し方が、信頼されるリーダーの話し方に変わります。

Q: 話す時に強調したい部分がある場合はどうすれば良いですか?
強調したい時は、多くの人は声を大きくすると思いますが、もっと効果的な方法があります。強調したい言葉の前に息を十分に吸い、一瞬休止してから話すのです。
例えば「今回の調査の結果により70%が支持しました」という文で「70%」を強調したい場合、「今回の調査の結果により(息を吸って一瞬休む)70%が支持しました」と言います。この時、声を大きくしようという意識は必要ありません。休止によって自然とエネルギーが入り、声も大きくなります。
この方法には聞き手にとっても利点があります。間があることで言葉を整理する時間ができ、「次に何を言うのだろう」という興味も生まれます。例えば「今回の調査の結果により…」と間を取ると、聞き手の注目を集めることができます。

Q: 自己紹介が上手になる「前置きメソッド」とは何ですか?
「前置きメソッド」は、大事なことを言う時に有効な話法です。書き言葉と話し言葉は違い、話し言葉では大事なことが後ろに来ることが多いです。そうすると全部聞かないと結論がわかりません。前置きメソッドでは「今からこれを言います」と先に伝えてから内容に入ります。
自己紹介を例にすると、一般的には「初めまして、住谷奈津子と申します」と言います。しかし複数人の自己紹介が続くと「この人は誰だったっけ?」となりがちです。前置きメソッドでは「私の名前は住谷です」と最初に何について話すかを示します。
天気予報も同様の原理です。「雨が降っている地方は北海道です」ではなく「北海道地方は雨です」と地域名を先に言うことで、視聴者は自分に関係ある情報かどうかすぐに判断できます。
このメソッドはZoomミーティングなど名刺交換ができない場面で特に有効です。「初めまして」と言うより「私の名前は○○です」と先に名前を言うことを示すと、相手は聞き逃しにくくなります。
Q: 相手との会話を盛り上げるコツはありますか?
会話を盛り上げるには相槌の打ち方が重要です。例えば「ディズニーランドに行ってきました」と言われた時の反応の違いを見てみましょう。
- 平坦な反応:「ええ」
- 興味を示す反応:「へえ、いいな!」
後者の方が明らかに会話が続きやすくなります。「いいですね」「すごいですね」と言っても、言い方によって全く印象が変わります。例えば、パートナーに「今日あなたの好きなものを作りました」と言われた時、「へえ、ありがとう!」と反応した方が相手も嬉しくなり、また作ってくれる可能性も高まります。
この反応の違いもエネルギーの問題です。感情を込めた相槌は相手の発言に興味を持っていることを示し、会話が自然と弾みます。
Q: 日常生活でできる声力アップの方法はありますか?
ジムで体を鍛えるように、声も鍛えることができます。どこでもできる声の強化方法をいくつか紹介します。
1. ストローブクブク
コップやペットボトルに2cmほど水を入れ、ストローを刺します。そこに息を吹き込み、自分の呼吸がなくなるまで息を吐き続けます。現代人は息を最後まで吐ききることが少ないですが、このトレーニングで呼吸力が向上します。これは肺機能の回復トレーニングとしても活用されています。
2. エアブクブク
職場でも目立た
ずにできる方法です。ストローがない状態で、頭の中でストローとブクブクをイメージして呼吸します。このトレーニングには三つの効果があります。
- 声が良くなる
- 腸が活発になり、セロトニン(ハッピーホルモン)が出てパフォーマンスが上がる
- 全身の血行が良くなり、冷え性改善にも役立つ
3. 距離を意識した発声
声が通らないという悩みを持つ人は多いですが、簡単に改善できます。近くの人と話す時と遠くの人と話す時では自然と声の大きさが変わります。この原理を利用して、話す相手よりも少し遠くを意識して声を出すだけで声は通るようになります。例えば目の前の人と話す時でも、その人の少し後ろを意識して声を届けるようにします。
Q: 最後にメッセージをお願いします
声に自信がない人は多いです。もしかしたらあなたの話が伝わらないのは声のせいかもしれません。しかし、あなた本来の声は世界で唯一無二の最高の声です。ちょっとした声の使い方のコツを知るだけで、ビジネスもプライベートも激変する可能性があります。ぜひ自分の声の可能性を眠らせず、声の力を開花させてください。