教育新常識
子どもの自立のためには”甘えさせよ”
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2025年1月16日

子育て・教育の新常識を一流講師から学ぶ。現役保育士で育児アドバイザーのてぃ先生が実践する、子どもが自ら動く声かけを伝授。 <ゲスト> てぃ先生/保育士 育児アドバイザー 現役の保育士でありながら、SNSの総フォロワー数が160万人を超えるインフルエンサーとして活躍。保育士としては日本一のフォロワー...
「早くして」から卒業! 子どもが自ら動く魔法の声かけとは
子育て中の「早くして」「ダメ」という言葉、1日に何度言っていますか? 実は、こうした言葉をかけずとも子どもが自ら行動するための方法があります。育児のプロが教える新常識を Q&A 形式でまとめました。


Q. 朝、寝起きが悪い子どもに「早くして」と言わずにどう対応すればいいですか?
寝ている時に大きな音や声で起こされることは、人間の本能として警戒心を抱かせます。これは原始時代からの名残で、寝ている時の大きな音は危険を意味していたからです。
起こし方のポイントは「添い寝」から始めること。まずはそばに横になり、子どもの体に優しく触れながら起こし始めます。最初は撫でたり、トントンするなどの穏やかな刺激から始め、徐々に声をかけて起こしていきましょう。
寝かしつけの時には愛情たっぷりに抱っこしながら寝かせるのに、朝になると態度が激変するというギャップが子どもの機嫌を悪くしている可能性もあります。朝の5分、あるいは30秒でも構わないので、添い寝の時間を作ることで、子どもの寝起きは改善されるでしょう。
Q. リビングが散らかっていて、「早く片付けて」と言ってしまいます。どうすれば良いですか?
まず考えたいのは、子どもに「約束」と言っている内容が、本当に約束になっているかどうかです。例えば、量が多すぎて子どもには到底片付けられないものを「約束ね」と言うのは、実は約束ではなく「命令」になっています。
子どもに片付けの習慣をつけたいなら、必ず守れる「簡単な約束」から始めましょう。たとえおもちゃ1個でも片付けられたら、「片付けられたね」としっかり褒めることが大切です。
また、片付けをしやすくする工夫も必要です。特に幼い子どもの場合、大人のように細かくジャンル分けされた収納は逆効果です。子どもが片付けやすいよう、まずは大きな箱一つを用意して、「どんなおもちゃでもここに入れればいい」というシンプルなルールにしましょう。その後の分類は必要であれば親がやればいいのです。

Q. 3歳の子どもが自分で着替えをしてくれません。どうしたらいいですか?
「自分でできることを親にやってもらおうとする」行動に対して、「自立できなくなる」と心配する必要はありません。むしろ逆効果になる可能性があります。
子どもにとって親は「安全基地」です。園や外出先などで頑張った後、家に帰ってきたときには安全基地に戻ってエネルギーを補充したいという気持ちがあります。「自分でできるのだから自分でやりなさい」と言うことは、この安全基地への入り口を閉ざしてしまうことになります。
そうなると子どもは「どうやったら親が甘えさせてくれるか」ばかり考えるようになり、より依存的な行動(赤ちゃん返りなど)をとる可能性があります。親の時間と気持ちに余裕があるなら、一度甘えさせてあげた方が、むしろ子どもは自立しやすくなります。
また、子どもが着替えに興味を持つよう工夫することも効果的です。例えば、「ママはこの服とこの服で悩んでいるんだけど、どっちがいいと思う?」と子どもに聞いてみましょう。子どもが親の服選びに参加した後なら、「じゃあ今度は○○くんの服も選んでみよう」と誘いかけると、着替えへの関心が高まります。

Q. 子どもが「ママがいい」と言って、パパを拒否します。パパはどう対応すべきですか?
「ママがいい」と言う子どもに対して、「パパでもいいじゃん」と押し付けるのは逆効果です。このような対応を続けると、子どもはパパを「自分とママを引き離す存在」と認識してしまい、パパが近づくだけで拒否反応を示すようになることもあります。
最も効果的な対応は「そうだよね、ママがいいよね」と子どもの気持ちに共感することです。これにより子どもは「自分の気持ちをわかってくれる人なんだ」と感じ、徐々にパパへの信頼も築けるようになります。いきなり「パパがいい」とはならなくても、「パパでもいい」という段階に進みやすくなります。
Q. 外食時や電車の中で子どもが騒いでしまいます。「静かにして」と言っても効果がありません。どうすればいいですか?
子どもは常に騒いでいるわけではなく、一時的に静かになっている瞬間があります。その静かな瞬間を見逃さずに「静かにできているね、素敵だよ」と褒めることが大切です。
大人からすると「静かにするのは当たり前」と感じて褒めないことが多いのですが、子どもにとっては当たり前ではありません。静かになっている瞬間を見つけて褒めることで、子どもは「今は静かにした方がいいんだ」という意識に立ち返ることができます。
また、並んで待つなど子どもにとって退屈な状況では、待っている間の楽しさを作ることも効果的です。例えば、周りの人の様子を一緒に観察して「あの子、赤いシャツを着ているね」などと実況中継のように話すと、子どもの注意をそらし、静かに過ごす助けになります。
Q. 世界保健機関(WHO)の2歳までの子どものスクリーンタイム(デジタル機器の使用時間)の推奨は?
WHOの指針では、2歳までの子どものスクリーンタイム推奨時間は「0(ゼロ)」です。これは主に目の健康被害を考慮したものですが、実際の子育てでは状況に応じた判断が必要です。