TIME IS
一生 悩まない思考法/悩む時間はムダ【木下勝寿】
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2024年12月13日

多忙なビジネスパーソンへ、圧倒的な成果を上げている著名人が時間術のヒントを提供する「TIME IS」。今回は、北の達人コーポレーション社長の木下勝寿さんに「一生 悩まない思考法」を聞く。 <ゲスト> 木下勝寿 北の達人コーポレーション 社長 <参考書籍> 木下勝寿『悩まない人の考え方 1日1つイ...
「悩まない人」はどう考えているのか? ベストセラー著者・木下勝寿が語る"一生悩まない思考法"
20年以上悩んだことがないという北の達人コーポレーション社長の木下勝寿。著書『悩まない人の考え方』でベストセラーとなった彼の思考法とは?思い通りにいかない状況でも悩まずに前に進む方法を語ってもらった。

Q. 「悩んでいる状態」とはどのような状態ですか?
問題が起きた時に対応できないまま、長時間心を奪われている状態だ。この問題をなくすための対策方法は3つある。まず1つは問題そのものを解決すること。次が問題を問題でなくすること。そして3つ目が問題を具体的な課題に昇華させることだ。

Q. 「問題そのものを解決する」とはどういうことですか?
これは素直な方法だが、成功法とは限らない。何かをやろうとして思い通りにいかなかったから悩んでいる状態なのに、同じことを繰り返すのは場合によっては悪手だ。ある程度試してみて解決しなかった場合は、次のステップに進むべきだ。
Q. 「問題を問題でなくする」方法を教えてください
これはリフレーミングという考え方がベースになる。例えば「Aさんに嫌われている」という悩みがあるとする。この時、「Aさんに嫌われるとどんなデメリットがあるだろう?」と考えてみる。物理的なデメリットがなければ、簡単に言えば気にしなければいいだけだ。
他の例として「資金がないから事業ができない」と悩む人がいる。その場合、「資金は何に使うのか?」「資金がなくても事業はできないのか?」と考えていくと、実は資金がなくてもできる方法があるかもしれない。そうすると「資金がない」こと自体が問題ではなくなる。
世の中の8割の問題は実はスルーできる。悩みは他人や外部の出来事から生じるのではなく、その出来事を自分がどう受け取るかによって発生する。外部や出来事、事実自体を変えようとすると悩みになるが、自分の内部、解釈、感情を変えていくことで悩みは解消できる。
Q. 悩みにくくなる考え方はありますか?
「10回に1回の法則」を知ると悩みにくくなる。これは何かを成し遂げようと思った時、本気で10回トライすると、最初の9回は失敗して、最後の1回で必ず成功するという法則だ。成功している人はこれを理解しているので、最初の9回の失敗はあまり気にならない。この法則を知らない人は、1〜2回の失敗で悩んでしまう。
最初の9回の失敗は「うまくいかない条件の洗い出し」をしている段階だ。早く9回失敗して、うまくいかない方法をピックアップしていくことで、最後にはうまくいく方法にたどり着く。

Q. 長年悩んでいる問題は解決に時間がかかりますか?
悩んできた期間の長さと、悩みの解消にかかる時間には相関性はない。長年の悩みが一瞬で消えた経験は誰にでもあるはずだ。日本が敗戦を決めたポツダム宣言受諾の会議ですら2時間だった。個人の悩みなら1時間で解決しないことはほぼないだろう。
だらだらと悩むのではなく、「1時間集中して悩みに取り組む」時間をスケジュールに入れるべきだ。嫌だな、悩みがあるなと思ったら、1時間集中して思考整理しながら悩みの解消に真剣に取り組む。何日もかけてうじうじ考えるより、1時間集中した方が必ず答えが出る。
Q. 人間関係の悩みはどうすれば解消できますか?
前提として、世の中には悪い人間はいなくて、悪い関係性があるだけだ。「職場のA君が嫌い」と思ったとき、A君が悪いのではなく、自分とA君の間にある関係性が悪いと認識すべきだ。
「相手が変わるべき病」に絶対かからないこと。A君が悪いからA君が変わるべきだと思っている限り、悩みは消えない。問題解決がA君に委ねられている状態になってしまう。
関係性を変える主義になろう。まず手っ取り早いのはA君と距離を取ること。物理的な距離でも精神的な距離でもいい。次に、A君を不快に思わない人の価値観を聞いてみる。その人たちはなぜA君を不快に思わないのか?様々な価値観を知ることで、不快に感じることが減っていく。
Q. 悩まない思考アルゴリズムとは具体的にどのようなものですか?
まず大前提の考え方として、「うまくいかない」ということと「思い通りにいかない」ということは違う。うまくいかないとは目指す目的に達成できないこと。思い通りにいかないとは予定していた方法ではゴールにたどり着けないことだ。
例えば、電車で商談に行こうとしたが、大雨で電車が運休になった場合。悩みやすい人は「どうすればいいんだ」と嘆き、天候回復を祈る。しかしこれは「うまくいかない」状態ではなく、単に「思い通りにいかない」状態だ。タクシーに乗り換えたり、Zoomに切り替えたりと別の方法はたくさんある。
悩みやすい人は「思い通りにいかない」だけなのに「うまくいかない」と思い込んで思考を止めてしまう。問題の9割は思い通りにいっていないだけで、別のやり方を考えて実行すれば解決する。問題が起きた場合、ゴールにたどり着くために別の方法を考えるのが基本だ。
Q. 問題を具体的な課題に昇華させるにはどうすればいいですか?
5段階のステップで課題への消化を行う。
1. 自分が悩んでいる状態だと自覚する
2. 自分が何を悩んでいるか、不快な感情の原因を自覚する
3. 「何がどうなったらいいのか」という最終目的を明確にする
4. その目的を達成するために何をすべきかを考える
5. それを実行する
これは最終目的逆算思考と呼ばれる方法だ。思い通りにいかない状態があった時、一旦「結局何がどうなればいいのか」という最終目的に焦点を当て、そのための道を引き直す。
例えば「24時間以内にスタートからゴールへ行けば100万円」というゲームで、道に大きな岩があって通れないケースを考えよう。原因解消思考の人は「岩を動かせなかったから失敗した」と考え、筋力トレーニングを始める。一方、最終目的逆算思考の人は「スタートからゴールまで24時間以内に行けばいい」と考え、成功した人に話を聞きに行く。すると「ヘリコプターで行った」と聞き、そのためのお金を稼ぐ行動を取る。

思考回路の違いが結果を大きく変える。何か問題が発生したら、この5段階のステップで1〜2分で考えて、具体的な行動に移すようにしている。
Q. 最後に、何か特別な思考法はありますか?
「ラッキー大喜り」という思考ゲームがある。ひどいことが起きた時や嫌なことが起きた時に、まず「ラッキー」と思って、「これは何がラッキーなのか」を考えるゲームだ。
例えば「雨が降っている」→「雨が降ってラッキーだな」→「新しい傘を使えるな」「電車が空いているな」。
「面接に落ちた」→「ラッキーだな」→「この会社と自分が合わないと面接官が判断してくれた」「入っていたら苦労していたかも」。
「親友を怒らせてしまった」→「ラッキーだな」→「彼が我慢していたことに気づけた」「謝ってより仲良くなれるかも」。
マイナスのことが起きた時に「ラッキー」と考え、その理由を探す癖をつけると、大きなトラブルが起きても前向きに考えられるようになる。