TIME IS
44歳で1億円貯めてFIRE/手取り25万円、子ども2人【寺澤伸洋】
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2024年8月8日

多忙なビジネスパーソンへ、圧倒的な成果を上げている著名人が時間術のヒントを提供する「TIME IS」。今回は、子どもを2人育てながら44歳で1億円貯めてFIREした寺澤伸洋さんに、お金の増やし方を聞く。 <ゲスト> 寺澤伸洋 44歳でFIREしたビジネス書作家 <参考書籍> 寺澤伸洋『ぶっちゃけ...
子ども2人を育てながら1億円貯めて44歳でFIRE達成!寺澤伸洋さんに聞く「お金と時間」の哲学
「人生を幸せに過ごすためには時間、お金、友達、健康の4つが必要です。学生時代にはお金がなく、会社員時代には時間がなく、定年後には健康がない。だから私は44歳という若さでFIREを選びました」と語る寺澤伸洋さん。東京大学経済学部卒業後、日経企業に17年勤務し、外資系企業への転職を経て、44歳で総資産1億円を達成してFIRE(Financial Independence, Retire Early:経済的自立と早期退職)を実現しました。現在は執筆活動と講演活動を続け、25冊の著書を持つビジネス書作家として活躍しています。2人の子どもを育てながらどのようにして1億円を貯め、FIREを実現したのか、その秘訣を聞きました。
Q. なぜ44歳でFIREしようと思ったのですか?
人が幸せになるために必要な4つの要素があります。それは「時間」「お金」「友達」「健康」です。学生時代にはお金がなく、会社員時代には時間がなく、定年後には健康がありません。このジレンマを解決するために、まだ若くて健康な44歳でFIREすることを選びました。
Q. 子ども2人の教育費がかかる中、どのようにして1億円を貯めたのですか?
17年勤めた日経企業では、40歳まで役職なしの平社員で手取り25万円でした。それでも夫婦でお金について頻繁に話し合い、コツコツと貯金を積み上げていきました。40歳で外資系企業に転職したことで収入は増えましたが、収入が低かった時期にお金の使い方を家族で相談していたことが最も大きな要因だと思います。
お金を貯めるための3つの柱は「収入を増やすこと」「支出を減らすこと」「資産運用をすること」です。特に重要なのは、夫婦がお互いの収入や支出を透明化し、共有することです。お互いの収入がブラックボックス化していたり、何にお金を使っているかわからない状態は望ましくありません。
Q. 収入を増やすためにはどうすれば良いですか?
収入を増やすには、給料の高い会社に転職するか、副業を始めることが効果的です。副業は時間をかけて育てる必要があるので、早く始めてコツコツと長く続けることが大切です。
私が選んだ副業はキンドル出版でした。文章を書くことが得意だったので苦痛ではなく、自費出版と違って無料で本を出せるためリスクも少なく、多くの人に読んでもらえれば商業出版につながる可能性もあります。実際、それが商業出版につながりました。
副業選びで重要なのは、好きで得意なことを選ぶことと、長く続けられるかどうかです。好きでないと長続きせず、長く続けられなければ結果も出ません。また、会社で既に時間を拘束されているため、さらに時間を拘束される時給制の副業はあまりお勧めしません。
Q. 支出を減らすためのコツはありますか?
まずは家賃や車にかかるお金といった大きな固定費から見直しましょう。また徹底した家計管理と、それに基づいた支出の見直しも大切です。
私は家については賃貸派です。理由としては、ライフステージに応じて必要な部屋数が変わることが挙げられます。例えば子ども部屋が必要なのはわずか10年ほどなので、それ以上住む場合には部屋が余ってしまいます。また、家を購入するとその場所から自由に動けなくなってしまう点も理由の一つです。
Q. 子どもの教育費をどのように貯めましたか?
子どもの教育費は1人2,000万円と言われています。これだけの金額を貯めるためには夫婦で考え方をすり合わせる必要があります。ポイントは4つあります。
1. 夫婦の合意のもとで計画して目標を立てること
2. 何にはお金を使い、何には使わないという価値観をお互いに理解すること
3. 夫婦でお金を管理して無駄な支出を削減すること
4. 浮いたお金を投資信託などで長期運用して複利効果で増やしていくこと
Q. 子どもの習い事についてはどのような方針でしたか?
子どもが自ら習いたいと言うのであれば、やらせてあげるのが良いと思います。ただし、親はついあれもこれもと習い事を詰め込みすぎてしまうことがあります。そうなるとお金を消費するばかりか、子どもも疲弊してしまいます。
お金はいくらまでかけて良いか、また優先順位を決めて順位が低いものはやめることも視野に入れながら選ぶようにしました。
Q. お金はどのように運用していますか?
S&P500の投資信託でドルコスト平均法による積立運用をしています。基本的には情報を必死に取りに行くようなスタンスではなく、ほったらかしている間に資産が増えているような感じです。
Q. FIREするために重要なことは何ですか?
お金を貯めることは確かに大切ですが、実際にFIREしている人たちの多くは、いわゆる4%ルール(年間支出の25倍の資産を貯めること)で資産の取り崩しをしていません。実際、FIREして資産額が減っていくことはかなりストレスになります。
多くの人は不動産やYouTube、アフィリエイトなどの副業を伸ばして、FIRE後も株式運用益以外の収入が入る環境を作っています。また、FIRE後の収入と支出をプランニングシートに入力して家計をシミュレーションすることも大切です。
会社を退職するのは非常に勇気がいりますが、数字は嘘をつかないので、何度もシミュレーションして不安を取り除くと良いでしょう。
Q. 「FIRE=仕事をしない」というイメージがありますが、執筆活動を続けていることについてどう考えていますか?
私のFIRE生活のポリシーは「遊ぶように生きる」ことです。好きな執筆をして遊んでいるようなイメージで、働いている感じは全くありません。一般的に言われているFIREの定義とは少し合わないかもしれませんが、私は通常のFIREのREが「Retire Early(早期退職)」であるところを「Restart Your Life(人生の再スタート)」として新しいFIREの形を提唱しています。
Q. なぜ新しいFIREを提唱するに至ったのですか?
従来のFIREというと「お金を貯めて会社を辞めて、あとは何もしない」と考えられがちでした。しかし40代から本当に何もしないと老化したり認知機能が低下したりする心配があります。
私がFIREをしたのは、「いい大学に入っていい会社に入って定年まで働くことが目指すべき姿」という従来の固定観念から脱却し、自分なりの幸せを掴みたかったからです。その自分なりの幸せの中には執筆も講演もイベント開催もあり、何もしないわけではなく楽しいことばかりをするという考えでした。
これを言語化しようとしたとき、「リタイア」ではなく「人生のリスタート」だと気づき、今はそれを新しいFIREとして広めたいと考えています。
Q. 会社を辞めてFIREするタイミングや基準はありますか?
基準は人それぞれですが、副業が本業と同じくらいの収入になったタイミングでFIREする人が多いようです。逆に、ある一定の貯金額に達したから会社を辞めるという人は少ない印象です。やはり家計シミュレーションを何度も行い、現実的な見通しを立ててからFIREに踏み切る人が多いようです。
Q. FIRE生活に入った時、戸惑いはありませんでしたか?
22年間ずっと内勤だったこともあり、最初の3ヶ月は平日の昼間に街を歩いているだけで何とも言えない罪悪感がありました。小学生くらいから社会人になるまで、朝起きたら必ずどこかに行って何かを頑張らなければならないという生活を続けてきたので、その感覚が抜けるのに時間がかかりました。
また会社員時代は友達の98%くらいが会社員だったため、会社を辞めると会える友達がいなくなるのではないか、社会から隔絶されるのではないかという不安もありました。しかしFIRE生活を3年くらい続けると、似たような環境の友達が増えていき、今では昼間から友達同士で普通に会えるようになり、孤独感は全くありません。
Q. FIRE後の1日はどのように過ごしていますか?
朝8時過ぎに起きてシャワーを浴び、ゆっくりして11時くらいにカフェに行って執筆することもあれば、昼から友達とおしゃべりしたり、麻雀をしたり、居酒屋で飲むこともあります。そのまま夜は仕事帰りの友達と飲みに行くこともありますし、家に帰って家族と動画を見たりゲームをしたりすることもあります。とにかく家族と一緒に過ごすか、友達と会うことが多いです。
Q. FIRE生活がうまくいく人、うまくいかない人の違いは何でしょうか?
FIRE生活がうまくいくかどうかは、FIRE後にやりたいことが見つかっているかどうか、そしてFIRE後に一緒に遊べる友達がいるかどうかによるところが大きいと思います。
FIRE志望者は会社員のうちにやりたいことを突き詰めておいた方が、有り余る時間を持て余さずに済みますし、FIRE前からあらかじめFIREコミュニティに属して友達を作っておくと良いでしょう。