
2022年9月22日
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プロダクトマネージャー(PM)が足りていない、そんな悩みを持っている企業は本当に多いです。
特に新しくソフトウェアの新規事業を作りたい、起業したいと思っている人にとって、プロダクト開発の経験がないというのは大きなハンデになってしまうことも珍しくありません。

そんな中、PMを育てようとエンジニア・デザイナーを配置転換して任せようとする人も増えていますが、そのほとんどの場合で「エンジニアでないとPMにはなれないから」と思っているのが興味深いと感じていました。コードを書いた経験がないとなれないと思っている人は多いのですが、実は必ずしもそうではありません。
エンジニア・デザイナー出身のPMで有利になることとは、どういうものか。代表的なものを挙げてみます。
エンジニア・デザイナー出身のPMの強みは、技術的負債が発生しにくい、現場エンジニア・デザイナーとの仕事がしやすい、明らかに技術的に不可能なことがすぐ分かるということです。

やはり技術的なことへ理解が深いというのが最大の強みになります。プロダクトを作るうえで、エンジニアやデザイナーと会話がしやすいというのは役立つことが多いのは間違いありません。
一方で、エンジニア・デザイナー出身のPMが不利になることもあります。「やるべき」ではなく「作りやすい」機能を考えてしまうこと、ユーザーに会ったりヒアリングをしたりすることが得意でない人が多い、ビジネス側のKPIが理解しにくく連携が取りにくい(セールス、カスタマーサクセスなど)などです。

こうやって見ると、どちらが良い悪いではなく、ただの強み弱みがあるだけなのでそれを補えるような形で仕事をすることが大切です。
もちろん、エンジニアやデザイナー経験があるか・ないかどちらが良いかと言われたら、あった方が良いのは間違いありません。それは確かです。しかし、PMはそんな経験がなければできないという仕事ではないということは理解しておくと良いでしょう。
では次に、ビジネス側出身PMの強み弱みを見てみましょう。私自身はエンジニアでもデザイナーでもなく、事業開発を仕事にしてPMになりました。必ずしもエンジニアとしての業務経験がなくてもやっていけます。
ビジネス側、セールスやカスタマーサクセスなどの仕事をしている人の強みは、やはりユーザーとコミュニケーションを取ることに慣れている、または抵抗が少ない人が多いところです。
ユーザーの課題を把握することがPMの大事な仕事なので、コミュニケーションが得意というのはやはり大きな強みになります。また、どんな仕事でもそうですが、他部署との連携をすることでシナジーを生んだり、フォローをしてもらったりすることは組織で働くうえで重要です。

一方で最もあるあるな弱みが、「プロダクト開発のことを理解できていない」ことです。

エンジニアとデザイナーが具体的にどんな仕事をして、どんなことを依頼されると良くて、どんな依頼をされると嫌がるのかという解像度が高い人はあまり多くありません。エンジニア・デザイナーの仕事を理解するためには、一度はコードを書いたり、バナーを作ってみたりして、自分で手を動かす経験が求められます。今はオンラインでもプログラミングを学ぶコンテンツが多くありますし、短期間で通えるスクールもあります。
私自身の経験で言うと、新卒1年目のころにHTML、CSS、JavaScript、Ruby on Railsを書いて写経〜デプロイをした経験があり、今でも大きな財産になっています。
エンジニアの仕事にはフロントエンド、バックエンドがあり、それぞれが有機的に連携することでWebサービスができているのだと深く理解できました。また、1回めの起業をしたとき、Photoshopで簡単なバナーを作ってみたことも今では良い思い出です。
PMという仕事はプロダクト開発の知識と、ビジネス側の知識の両方が求められる仕事です。どんなバックグラウンドに持っていても、足りない知識はあります。そういうものだと諦めて、新しくPMになるために足りない知識を補うのが最善策です。
足りない知識を補うことは大切な一方で、PMは「何でも屋」になれば良いわけではありません。組織に都合が良い仕事を何でもこなしているだけでは成長もしませんし、キャリアアップも見込めません。
全てのPMになる人は「自分の経験をベースにした強みの軸」を持つことをおすすめします。
例えば、セールス出身であればマーケティング、事業開発にも幅を広げつつ、PMとして足りないスキルを磨く。エンジニア出身であれば、デザイナー業務をやってみつつ、ビジネス側の仕事も営業同行をするなどして現場に足を運んで見る、といった具合です。
強みを1つ持ちつつ、そこからまた違う強みを作っていくと転職もしやすく、キャリアアップもしやすくなります。例えば、私自身のキャリア例で言えば、
● 新卒:PM見習いをしつつプログラムを書く
●第二新卒:リクルートでスタディサプリの事業開発、PMを経験
●転職後:新規サービスの事業開発を経験
●起業:CEOとしてプロダクト立ち上げをしつつプロダクトマネージャーを兼任
●現在:Web3とPM領域でプロダクトを立ち上げ中
このように、私はWebディレクター(今のPM的な仕事)から始まり、そこから事業開発×PMとして歩み、そこから起業をして経営者としての経験を積んでいきました。なので今のスキルの組み合わせとしては
プロダクトマネージャー × 事業開発 × 経営者
となり、この掛け算ができる人は日本でもそんなに多くないと自負しています。このように、強みを1つ作ること。そして違う強みを作り掛け合わせること。これができると、市場価値も高くなりキャリアが拓けていくでしょう。
何でもそこそこできる人より、まずは1つ強みがあるPMのほうが転職市場でも大きく有利です。自分のバックグラウンドを活かし、そこにPMスキルを足していくイメージでリスキリングをするとキャリアが拓けて楽しく仕事がしやすくなるはずです。