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SDGsを語るなら17項目すべてに関わろう

読了時間2分 (1,454文字)

取材・構成/宮本恵理子、久慈桃子 撮影/林 直幸

「ソーシャルビジネスを始めたい人」を伴走支援し、40以上の事業を世に送り出してきたボーダレス・ジャパン。日本のソーシャルビジネスの現在地と同社が目指す未来について、社長の田口一成氏に聞いた。

──田口さんはSDGsという言葉さえなかった15年前に、社会起業家を支援するプラットフォーム、ボーダレス・ジャパンを立ち上げ、これまで途上国支援やフードロス解消など40以上のソーシャルビジネスの伴走支援を行ってきました。

 これだけSDGsが注目されるようになった今の状況をどう見ていますか?

 SDGsを取り巻く状況は、確かな変化が起きていますね。

 2〜3年前まではいわゆる「にわかSDGs」といった状態で、中身はよく分からないままパフォーマンスとしてSDGsのバッジをつける人や、ひとまずSDGsを掲げている企業が大半だったように思います。

 それがここ1年くらいの間に大きく変化してきて「やっぱり、にわかではいけないだろう」と、大企業も実動ベースでSDGsに取り組もうとする動きが見えてきました。

 ただ一方で、「実態として何をしているのか」を語れない企業がまだまだ多いのではないでしょうか。今は、社会全体が「中身を伴うSDGs」に移行中の時期です。

 SDGsは「持続可能な開発目標」として17の項目を掲げていますが、本当のゴールは17項目すべてを達成すること。

 なぜなら、SDGsが目指すものは「誰一人取り残さない社会」であり、17項目のうちのどれが欠けても、サステナブルな社会にはならないからです。

 事業内容に当てはまる1つや2つを取り上げて「この項目を私たちは達成します」と宣言するだけのやり方は、SDGsの本質から外れています。

 違和感は、再生可能エネルギー由来の電力を販売する「ハチドリ電力」事業を進める中でも感じています。

 企業にはSDGsの予算やCSRの予算は潤沢にあるのに、自然エネルギー100%の電力に切り替えることに対しては「電気代が少しでも上がるのはダメ」となってしまう。

 これが現場のリアルな実態です。

 SDGsの17項目のすべてを視野に入れた事業推進にはなっていないのです。

(日本ユニセフ協会 SDGs CLUB ホームページより)

──SDGsの17項目をスタンプラリーのように捉え、そのいくつかを埋められたらいい。そんな感覚が見られるということですね。企業側が、SDGsをルールとして落とし込めていない状態なのでしょうか。

 もちろん、何もしないよりは良いとは思います。

 ただ、SDGsは17項目のいずれかの達成をゴールとして当てはめるのではなく、「いい社会づくりの視点」としてみんなに提示されたルールのようなものと捉えるとよりいいかもしれません。

 企業のどんな事業活動も、直接的・間接的にSDGsの17項目すべてに影響を及ぼしています。

 つまり、一つのルールブックとしてSDGsの17項目をチェックリストに取り入れて事業活動を行えば、「にわかSDGs」ではなく、しっかりと本業を通したサステナブルな社会づくりにつながるのではないでしょうか。

──確かにそうですね。田口さんはよく「社会事業のプレイヤーを増やしたい」とおっしゃっています。昔と今とでは、プレイヤーの顔ぶれは変化していますか?

 世代が広がってきていると感じます。

 ボーダレス・ジャパンが主催する社会起業家養成所「ボーダレスアカデミー」にはシニアから大学生まで、幅広い層の方々から毎週何件もお問い合わせが来ているんですよ。

 社会に対して何かしたいという気持ちはあるものの「自分一人ではやり方が分からない」と足踏みをしている人たちの受け皿に僕らがなれたらいいなと思っています。

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