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ワーママデータベースから新常識をあなたに

読了時間4分 (2,318文字)

構成/宮本恵理子 撮影/竹井俊晴

女性活躍推進、両立支援のコンサルタントとして個人・企業の双方の課題解決をしてきた堀江敦子さんが指南する、新時代の「ワーママのマインド&スキルセット」決定版。

脱・無理ゲーの思考法を

 「仕事と子育ての両立」。

 これは、働く女性(そして、最近では男性も)にとって永遠のテーマではないでしょうか。

 仕事をしてお金を稼ぎながら、一人の人間を育てるなんて、どちらだけでも難しいのに「無理ゲー」では?

 「必勝法のない難題」として長らく語られてきたテーマであり、「しんどい面」ばかりがフォーカスされてきたために、多くの20代、30代の女性たちにとって、あまりポジティブに受け取られていません。

(写真:kohei_hara/iStock)

 多くの人がこの課題に向き合うことを先延ばしにし、個人に解決策を押し付けてきた結果が、今の日本が抱える「少子化」の一因だと感じています。

 しかし、過去10年間で1万人以上に講座を行い、ワーク&キャリアの悩み解消に伴走してきた経験から、私は声を大にして言いたいのです。

 「仕事も子育ても、自分を成長させてくれる素晴らしいものですよ!」と。

スーパーウーマンにならなくていい

 仕事と子育ての両立は、精神論で乗り切るものではありません。考え方と頼り先というスキルを得ることができれば、しんどいことはあれど前向きに乗り越えることができます。

 なんでも器用にこなせる“スーパーウーマン”でなくても、あるいは、さまざまな環境に恵まれていなかったとしても、視点と思考法を身につけさえすれば、どなたでも「両立不安」のモヤモヤを解消していくことができます。

 これはよくいわれることですが、子育ての経験に基づく知恵やノウハウは、“個人の体験”として蓄積され、喉元過ぎれば忘れられてしまうもの。

 多世代家族や地域の結びつきが強かった昔と比べて、自分と境遇の似た身近な経験者から自然に伝承される機会も減っています。

 誰でも使えるスキルとしてデータベース化されないまま、同じ悩みに直面する女性が毎年量産されているのが現状です。

(写真:recep-bg/iStock)

 私は2019年に『自分らしい働き方・育て方が見つかる 新・ワーママ入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という本を上梓しましたが、出版した当時と3年経った今とを比べて、読者の反応はほとんど同じです。

 つまり、「問題の本質は変わっていない」ということなのでしょう。

 これでは、社会全体がアップデートするのに相当時間がかかってしまうと、危機感を強めてきました。

妊娠中に大学院進学を決意

 プライベートでは2021年に第一子となる娘を授かり、コロナ禍での出産・子育てに奮闘しています。

 夫婦共に”自分大好き”なタイプなので仕事に夢中で忙しく、家事育児は協力し合うのが大前提。

 全く余裕がない日々ですが、実はこの2年の間に大学院にも通い、女性のキャリアを支援する組織のあり方や当事者自身の行動について考察する論文を提出することができました。

 育児期の女性社員のキャリアアップ意識の向上と、上司の支援についてまとめた論文です。

(写真:damircudic/iStock)

  決して器用ではない私にこれが可能だったのは、10年間で蓄積した膨大な「ワーママスキルのデータベース」とネットワークがあったからに他なりません。

 「あえて妊娠中から0歳育児期に大学院に通う」という決断も、私のデータベースからはじき出された合理的選択だったのです(そのロジックについては、後で詳しくお伝えします)。

精神論では解決しない

 令和の時代となった今、男女共に、「仕事も子育ても両立して、自分が願うキャリアを実現したい」「パートナーと力を合わせて、両立の課題を乗り越えたい」と考える人は確実に増えてきています。

 でも、その方法が分からない。あるいは、思い込みや誤解によって、その壁を自ら高くしてしまっている人は多いと感じます。

 私がこの連載で伝えたいのは、精神論ではなくスキルです。思考法、知識、ネットワークといった、得ようと思えば誰でも得られるものばかりです。

 これまで私が直接関わってきたワーママ(&ワーパパ)の皆さんの変化を見てきた経験から、「知識を得るきっかけとトレーニング次第で、どなたでも始められる」と確信しています。

ワーママこそマネジャーのすすめ

 また、もう一点、令和の時代ならではのアップデートとしてお伝えしたいのは、「仕事と子育てを両立したいなら、マネージャーを目指そう!」という提案です。

 「マネジメント力を身につけよう」という意味で、必ずしも管理職という役職を目指すことを強要するものではありません。

 子育てもしながら働き続けると、仕事にかけられる時間は確実に減ります。そのときに、「長く働くほど評価される」という”時間切り売りタイプ”の働き方をすると、仕事も子育ても中途半端に。

 何人もの人の力を掛け合わせて仕事を成し遂げるチームマネジメント力を養うことで、驚くほど仕事も子育ても充実していきます。

(写真:alvarez/iStock)

 また、育児の経験はマネジメントにも生きるので、うまくチームをまとめているワーママさんは多いと感じています。

 「自分なんて無理」と思う方もいるかもしれませんが、だまされたと思ってぜひチャレンジしてみてください。

 令和の今は、それを後押しする社会環境も整っています。固定観念を外して、「なりたい自分」を諦めずに、実現する方法を一緒に考えていきましょう。

 

 今回の連載では、女性が抱える課題を中心に話を進めていきます。男性にももちろん応用可能ですので、ぜひパートナーとシェアしていただけると嬉しく思います。

 (カバーデザイン:仲尾香織)

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