
【モンハンで学ぶ理想の食事】運動生理学者×モンスターハンターワイルズ
ゲームを通して最強の体を作る!身体づくりの専門家が語る食事の意外な真実
"色そのものがいい"!?カラフルな食事が健康の鍵
「ゲームさんぽ」で運動生理学者の谷本道哉氏が、
「モンスターハンターワイルズ」の世界を通して語る身体づくりの秘訣を紹介します。
ゲームだけでなく現実世界でも役立つ、食事と筋肉づくりに関する知識が満載です。

Q: 身体づくりの基本となる栄養素は何ですか?
身体づくりの基本中の基本は糖質です。
世界中の食文化を見ても主食はすべて糖質です。糖質は力を出すために必要不可欠な要素です。
最近は糖質制限などが話題になっていますが、力を出すためには糖質が必須です。
筋肉的には、筋肉内の糖質(グリコーゲン)が水分を引き寄せ、筋肉に張りを出します。
トレーニング後に体がしぼんで見えるのは、実際に糖質と水分が抜けて小さくなっているためです。
ただし糖質だけでなく、バランスの良い食事が重要です。
Q: 色鮮やかな食材を食べる理由は何ですか?
食事を取る際は彩りのある食卓にすることが重要です。
色鮮やかな食材には、ビタミンやミネラルが豊富というだけでなく、色素成分そのものに価値があります。
色素成分には抗酸化作用や抗炎症作用があり、体を元気に保つ働きがあるのです。
植物は逃げられないので、紫外線から身を守るために色素成分を作り出しています。
私たち人間はその色素成分を作れないので、植物を食べることで取り入れる必要があります。
例えば、赤い食材にはリコピン、紫色の食材にはレスベラトロールなどが含まれています。
ワインが体に良いと言われるのもこの成分のためです。緑の野菜も色素があり、大切な栄養素を含んでいます。

Q: タンパク質はどのくらい摂取すべきですか?
体づくりには材料としてタンパク質が必要です。
タンパク質は筋肉の材料になるだけでなく、筋肉の合成反応のスイッチをオンにする働きもあります。
動物性タンパク質には「ロイシン」というアミノ酸が約10%含まれていて、これが筋肉合成のスイッチをオンにします。
そのため、1回の食事で少なくとも10g、一般的には20g以上のタンパク質を摂取するとよいでしょう。
通常の食事なら約30gのタンパク質が含まれています。
朝食はタンパク質が不足しがちなので、納豆と卵とご飯を組み合わせると約20gのタンパク質が摂取できます。
卵1個で7gのタンパク質なので、2個食べれば15gになります。
また、ギリシャヨーグルトは水切りによってタンパク質が通常の約3倍含まれているので、朝食におすすめです。
Q: 食物繊維の重要性とは?
腸内環境を整えるために食物繊維が重要です。食物繊維は腸内細菌の餌となり、健康な腸内環境を維持します。
セルロースやイヌリンなどの食物繊維を積極的に摂取すると良いでしょう。
イヌリンは水溶性の繊維で、麦などに含まれています。ほんのり甘くて水によく溶けるので使いやすいです。
腸内環境を良くすることは、体の慢性炎症を減らすことにもつながり、多くの健康上の恩恵があります。
Q: 乳製品の摂取について気をつけるべきことは?
乳製品には注意が必要です。
牛乳は体に良いイメージがありますが、乳脂肪は飽和脂肪酸の「王様」とも言えるもので、
動脈硬化を進めたり太ったりする原因になります。
鶏肉の脂肪は約3割が飽和脂肪酸、豚肉は約4割、牛肉は約5割ですが、牛乳は約7割が飽和脂肪酸です。
そのため、低脂肪や無脂肪の乳製品を選ぶ方が良いでしょう。洋菓子が太りやすいのは、乳脂肪の塊だからです。
ヨーグルトを選ぶ際も、低脂肪や無脂肪の牛乳で作られたものを選ぶことをお勧めします。
もちろん濃厚な味わいを楽しみたい時もあるでしょうが、体づくりという観点では量を控えめにするとよいでしょう。

Q: 野生動物と家畜の肉の違いは何ですか?
野生動物の方が、家畜よりも体脂肪率が低い傾向があります。
家畜は体脂肪率が高くなるように育てられていますが、野生の動物、特に草食動物は体脂肪率が約10%程度です。
環境によっても異なり、熱帯地域(常に食べ物が得られる環境)の動物は体に脂肪を蓄える必要がないため、脂肪分が少ない傾向があります。
一方、寒冷地域の動物は食べられない時期に備えて体に脂肪を蓄えるため、脂肪分が多くなります。
両生類や爬虫類などの変温動物は、食べられない時期は代謝を下げて乗り切るため、体に脂肪をあまり蓄えません。
そのため、カエルなどの両生類はとても低脂肪です。

Q: 生野菜と調理した野菜、どちらが栄養価が高いですか?
一般的に考えられているのとは異なり、調理した野菜の方が栄養素の吸収率が高いことがあります。
生野菜は量をたくさん食べるのが難しく、また野菜の細胞壁が壊れていないため、
体内で十分に消化吸収されず、栄養素がそのまま排出されてしまうことがあります。
調理によって野菜の細胞壁が壊れると、中の栄養素がより吸収されやすくなります。
そのため、生野菜だけでなく、適度に調理した野菜も積極的に摂取した方が良いでしょう。
「口から入ったすべてのものが栄養になるわけではない」という考え方が重要です。
私たちの体はちくわのような筒状で、口から肛門までは実は体の「外側」と考えられます。
食べ物が本当に体内に吸収されてこそ、栄養になるのです。
Q: 炙り料理は本当にヘルシーですか?
炙り料理がヘルシーと言われるのは、余分な油脂が落ちるためですが、実はこれは食品の大切な栄養素を捨てていることになります。
生き物の油は私たちにとって重要なカロリー源です。
炙り料理で油を燃やすことは、油を切って捨てるのと同じです。
タンパク質、脂質、糖質は三大栄養素であり、脂質も適量は必要です。
脂質が少なすぎると肌がカサカサになるなどの問題も起こります。
もちろん脂質の取りすぎには注意が必要ですが、
貴重な栄養素をむやみに捨てるのではなく、体内で活用する方が良いでしょう。
油を火で燃やすくらいなら、食べて体を動かすエネルギーとして使う方が有効です。
脂質は過剰になりやすいので控えめにするべきですが、ゼロにする必要はありません。
バランスよく摂取することが大切です。

Q: 早食いは体に良くないのはなぜですか?
早食いは基本的に食べ過ぎてしまう原因になります。
満腹中枢が反応するまでに時間がかかるため、ゆっくり食べることで適量で満足感を得られます。
実際、食事の途中で一度お箸を置いてくつろぐと、それまで感じていた空腹感が落ち着くことがあります。
また、早食いは咀嚼の回数が減り、消化不良を引き起こす可能性があります。
十分に咀嚼されていない食べ物が大腸まで到達すると、そこで腐敗して腸内環境を悪化させることがあります。
適切に咀嚼し、ゆっくりと食事をとることで、食べ物の栄養素を最大限に吸収し、過食も防げます。
Q: 塩分摂取について気をつけるべきことは?
一般的に、私たちの日常生活では塩分を積極的に摂取する必要はありません。むしろ取りすぎが問題です。
塩分の摂取基準は「これ以上取らないでください」という上限値しかなく、「これだけ取りましょう」という下限値はありません。
通常の生活で大量の汗をかかない限り、1日に約1.2gの塩分摂取で十分です。
もし大量の汗をかく仕事や運動をする場合は、適切に塩分を補給する必要があるかもしれませんが、
大多数の人は既に十分な塩分を摂取しています。
まとめ
身体づくりにおいて、バランスの取れた食事が非常に重要です。
糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、すべての栄養素をバランスよく摂取することが健康への鍵です。
特に、色鮮やかな食材を取り入れること、適切な量のタンパク質を各食事で摂ること、
食物繊維で腸内環境を整えること、そして過剰な脂質や塩分を控えることが大切です。
また食べ方も重要で、ゆっくりと咀嚼し、体が本当に吸収できる形で栄養を取り入れましょう。
ゲームの世界だけでなく、現実の食生活に活かせる知識がたくさんあります。
これらを参考に、より健康的な食習慣を身につけていきましょう。
