
#3 エンジニア編 Part1 27歳ソフトウェアエンジニア(社会人3年目) /年収500万円
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2023年10月12日
「今の会社にはそこそこ満足。でも、将来のキャリアのためには今から転職活動をしたほうがいい?」そんな悩める20代ビジネスパーソン3人がマイナビエージェントが誇るキャリアアドバイザーにガチンコ生相談! <ゲスト> 大原直人(マイナビエージェント キャリアアドバイザー) @agent7932 国山ハ...
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27歳エンジニアのリアルな悩み:「転職しなくていい」が7割?自身の市場価値を知り、理想のキャリアを描く方法とは
自身のキャリアに漠然とした不安を抱くエンジニアは少なくないだろう。市場価値の高騰とともに選択肢が広がる中、「今、何をすべきか」を判断するには何が求められるのか。ここでは、現職に大きな不満はないものの、キャリアへの焦りを抱える27歳エンジニアBさんの相談事例を元に、キャリアアドバイザー・大原直人氏の鋭いアドバイスを紹介する。自身の市場価値の測り方、企業が求める能力、そして「理想のキャリア」への最短ルートを描く方法を紐解く。
Q. 転職の意思がなくてもキャリア相談をするエンジニアは多いのか?
キャリア相談に訪れるエンジニアの約7割は「今すぐの転職意向はない」と大原氏は語る。彼らの主な目的は情報収集であり、自身の市場価値を客観的に把握したいというニーズがある。企業規模や年収といった具体的な指標を通じて、現在の自身の立ち位置を知りたいと考える人々が多いのだ。キャリアを検討する上で、漠然とした不安の解消や未来の選択肢を探る初期段階として、キャリアアドバイザーへの相談は有効な手段と言えるだろう。
Q. 今、エンジニアの市場価値は高いのか?
エンジニアの市場価値は現在、極めて高い状況にある。収入面での優遇はもちろん、携われる仕事の幅も飛躍的に広がっているという。これはエンジニアにとって好機であり、個々が発揮できるバリューは向上し続けている。だが、価値が高まる一方で、どのようなキャリアを歩むべきか、どのようなスキルを身につけるべきかといった課題も浮上する。豊富な選択肢があるからこそ、自身のキャリアパスを明確に描くことが、これまで以上に重要となる。
実際、相談者Bさんは現職に不満はないものの、不安を抱えているという。1社に勤め続けることでの技術の陳腐化リスク、年齢を重ねるにつれて必要とされるスキルが高度化する現実に対し、早急なスキルアップへの焦りがあるようだ。特にエンジニアは技術トレンドの移り変わりが速く、常に学び続ける姿勢が求められる。成長が止まることへの危機感は、多くのエンジニアが抱く共通の課題だろう。Bさんの場合、スタートアップでの開発経験がありながらも、相談相手となるメンターが不在であったことが、こうした不安を一層高めている原因とも指摘できる。
Q. エンジニアの転職で企業が最も重視するアピールポイントは何だろうか?
大原氏はエンジニアの転職において、最も重要なアピールポイントは「どれだけその技術を理解し、背景を知っているか」だと断言する。ただ単に技術を使えるだけでなく、なぜそのフレームワークを選定したのか、なぜ他の技術ではなくそれを使ったのかといった技術選定の背景まで語れるかが重要だ。この深い理解は、指示を待つのではなく、自ら課題を考え、最適な技術を選び、サービス全体を動かす主体性を示す。企業はそうした人材に、より複雑な開発やサービス企画を任せたいと考えるものだ。
Bさんの場合、流行の開発言語を使用し、企画からリリースまで一貫した開発経験を2年半で積んでいるため、市場価値は「めちゃくちゃ高い」と評価された。しかし、大原氏は、もし彼が使用技術の背景を説明できない場合、採用においてマイナス評価となる可能性を指摘する。例えば、新卒エンジニアであればポテンシャルで評価されるケースもあるが、30代を超えればリーダーシップが期待されるため、背景知識の有無が大きく影響するという。これはキャリアのフェーズによって求められる役割とスキルの違いを明確に示していると言えよう。
アドバイザーは、この「技術選定の背景」に関する知識がない相談者に対して、現職の上司にその理由を質問し、理解しておくことを「宿題」として課す場合も多い。この質問への回答を通じて、エンジニアは自身の仕事への深い洞察力を示し、自身の強みをアピールする絶好の機会となるのだ。加えて、開発プロジェクトの期間や規模(例:2週間の小規模プロジェクトか、2年間の大規模プロジェクトか)も、候補者の経験値を測る重要な指標となる。これは企業の求める人材像と、候補者の持つ経験の規模感が合致するかを判断する材料にもなるのだ。また、求人票に記載されている「経験年数〇年以上」という条件は、あくまで企業側が示す「目安」に過ぎない。実際には、スキルや経験の内容が伴っていれば、年数に満たない場合でも選考に進める可能性は十分にあるという。大切なのは、自身の経験をどれだけ具体的にアピールできるかだろう。
Q. キャリア目標を達成するために「転職すべきか否か」をどう判断すればよいか?
自身のキャリア目標がテックリード、プロダクトマネージャー、あるいは将来的には独立・起業といった多様な形であれ、重要なのは「最終ゴールから逆算して、今すべきことは何か」を考えることだと大原氏は説く。Bさんは将来的に「37歳頃までには自分で何かを立ち上げたい」という漠然としたゴールを持っていると語った。このタイムラインこそが、転職の緊急度や戦略を決定する上で決定的な要因となる。もしBさんが「30歳で起業したい」と考えていれば、「今すぐ転職すべき」とアドバイスされるケースもあったという。それは、目標達成に必要な経験を現職で積むことが難しいと判断される場合、理想の人生に間に合わない可能性があるからだ。
例えば、現職でサービス企画や新規事業立ち上げといった将来的に必要となる経験が積めないのであれば、そのサービスを運用し終えるまでが現職での限界点となる。その先は、自らリスクを取り、必要な経験を積める環境へ身を移すことも有効な選択肢である。逆に、もし現職で将来の目標につながる新しいサービス開発の機会があるのなら、わざわざ環境を変えるリスクを負わず、そこで経験を積む方が良いケースもある。転職するかどうかは、単に現職への不満だけでなく、「目標達成に現職の経験が貢献できるか」という視点で客観的に判断すべきなのだ。
このアドバイスを受け、Bさんは最終的なキャリア目標を「サービス設計から入れるプロダクトのエンジニア」と具体的に言語化した。この目標は、プロダクトを通じて価値創造をしたいという彼の原点と合致し、将来的には起業というゴールへの最短ルートとなるものだ。プロのアドバイスを通じて、漠然とした憧れや不安が具体的なキャリアパスへと昇華された瞬間と言えるだろう。
Q. キャリアプランを具体的に「言語化」することはなぜ重要なのだろうか?
キャリアの「言語化」は、自身の目指す方向を明確にし、具体的な行動計画を立てる上で必須である。単に「こんな働き方がしたい」「こんな職場がいい」という抽象的なイメージではなく、「なぜそうなりたいのか」という深い部分まで掘り下げ、言葉にすることが求められる。言語化を通じて、キャリアアドバイザーは客観的な分析を行い、「今すべきこと」や「利用可能な選択肢」を具体的に提示できるのだ。これにより、自身の目標に対する現状の立ち位置を把握し、不足している経験やスキル、そして最適なタイミングを見極めることが可能になる。
言語化の過程は、自分自身の価値観や優先順位を再確認する機会にもなる。それは現職での継続か、転職か、あるいは独立かといった複数の選択肢の中から、自身にとって最も最適な道筋を選択するための基盤となる。キャリアアドバイザーは、この言語化を徹底することで、相談者が理想の人生を実現するための具体的な一歩を踏み出すサポートをしているのだ。多くのエンジニアが市場価値の高さに注目しつつも、キャリアパスに悩む現在において、自身の可能性を最大限に引き出すためには、この「言語化」というステップを避けて通ることはできない。それは、単なる希望を述べる行為ではなく、未来の自分を定義し、現実と向き合う戦略的な思考プロセスと言える。
